原口一博総務相は17日夕、東京都内のホテルで政治資金パーティーを開き、約300人が1人2万円の会費で出席した。「大臣規範」では大規模パーティーの自粛を決めているが、原口氏は終了後に記者団に「自民党の閣僚は1000人規模で開いていたが(出席者を)抑え、議員の出席も自粛してもらった」などと釈明、規範には違反していないとの認識を強調した。
原口氏は13日にも地元の佐賀県で1人3、4000円程度の会費で計約1100人を集めて2回パーティーを行っており、大臣就任後の開催は3回目。16日には国会で2度目の遅刻をし野党から批判を浴びたばかりで、パーティー開催は論議を呼びそうだ。
鳩山内閣も踏襲している大臣規範は、政治資金パーティーについて「疑惑を招きかねない大規模なものの開催は自粛する」と定めているが、内閣総務官室は「大規模パーティーの明確な基準はなく、各閣僚の良識に任せられている」と説明している。
これに関し国民新党代表の亀井静香金融・郵政改革担当相はパーティーでのあいさつで「(参加者が)少ない。原口氏にどんどん浄財を集め、政治資金に不足することがないように」と話し、過度な自粛は不要との考えを示した。
一方、民主党の平田健二参院国対委員長は同日の記者会見で、原口氏の遅刻により16日の参院総務委員会が流会となったことに関し「閣僚は指名された委員会の出席を優先するべきだ。それができないのは閣僚として問題だ」と厳しく批判した。
原口氏が、総務委の直前まで衆院本会議に出席したことを遅刻の理由とした点については「閣僚として出席を求められた委員会があれば、本会議に欠席届を出して委員会に参加するのが当たり前だ。ルールを知らないようでは困る」と強調した。