ドクターヘリ・学校法人ヒラタ学園提供=導入に向けて豊岡市戸牧の公立豊岡病院但馬救命救急センター長に着任した小林誠人医師(41)が17日記者会見を行い、「日本海側の救急医療体制確立に向け全力を尽くしたい」と抱負を述べた。4月17日午後1時就航予定。【皆木成実】
小林医師は鳥取市出身。鳥取大卒業後、千里救命救急センター(大阪府吹田市)などでドクターカーに乗務。05年の福知山線脱線事故の際は県災害医療センター医師として現場指揮にあたった。今年1月に豊岡病院に着任し、就航に向けて準備を進めていた。
小林医師の働きかけで4月から20~30歳代の若手救急医4人が着任予定で、計9人の救急医がヘリに乗務する。小林医師は「緊急の場合は現場で開腹手術も行う。事故や急病での救命率が大きく向上する」とドクターヘリの効用を強調した。
ドクターヘリは兵庫、京都、鳥取の3府県合同事業で全国22カ所目。日本海側では初。各地の消防本部から要請を受けると、医師と看護師を乗せて同病院から半径50キロ圏内のグラウンドや河原など360カ所の着陸地点に最大15分で急行。現場で救急処置後、同病院などに搬送する。
また同病院は20日午後1時半から豊岡市大磯町のじばさんTAJIMAで「救急フォーラム つなげよう救命(いのち)のリレー」を開催。小林医師らが救急医療の経験などを話す。入場無料。
〔但馬版〕
毎日新聞 2010年3月18日 地方版