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無利子預金「日銀が関与」 沖縄密約 西山元記者、吉野元局長が対談 (03/18 09:34、03/18 10:11 更新)

密約の是非を論じあう西山太吉氏(左)と吉野文六氏=17日、北海道新聞東京支社

密約の是非を論じあう西山太吉氏(左)と吉野文六氏=17日、北海道新聞東京支社

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 沖縄返還密約を取材し1972年、国家公務員法違反(機密漏えい教唆)容疑で逮捕された元毎日新聞記者、西山太吉氏(78)と、当時の外務省アメリカ局長、吉野文六氏(91)が17日、事件後初めて北海道新聞東京支社で対談した。この中で、吉野氏は沖縄返還時に日本政府がニューヨーク連邦準備銀行に無利子で1億350万ドル(当時の為替レート1ドル=305円で計算すると約315億円)を預金した密約について、当時の日本銀行が関与していたことを明らかにした。

 吉野氏は沖縄返還密約そのものは、「当時の大蔵省の主導によるもので、外務省は最後の詰めを押しつけられた」と述べた。

 そのうえで米への無利子預金については、「(当時、公表されていた)3億2千万ドルの対米支払いで終わったと思ったら、まだ足りなかった。今度は日銀職員が来て『米国の銀行に無利子預金をする』という。『勝手にやったら』と言った」と、経緯のいったんを詳細に語った。

 この問題をめぐっては12日、菅直人財務相が密約があったことを認めた。

 対談は北海道新聞社と岩波書店の共催。日米間の密約は過去、米国の情報公開文書で発覚し、日本政府が否定するパターンが常態化していたが、吉野氏が2006年、北海道新聞に沖縄返還にからむ密約の存在を政府関係者として初めて証言した。

(対談の詳報を4月上旬の北海道新聞に掲載します)<北海道新聞3月18日朝刊掲載>

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