最新スパコンの千倍速を実現 ヨウ素分子を記録媒体大きさが約0・3ナノメートル(10億分の1メートル)のヨウ素分子を記録媒体として使い、最新スーパーコンピューターの千倍の速さで情報を出入力できることを確かめたと、自然科学研究機構分子科学研究所(愛知県岡崎市)の大森賢治教授らが17日、発表した。 現在主流となっている半導体集積回路(IC)に替わる次世代の超小型高性能回路の一部として将来実用化できる可能性があるという。米物理学会誌に近く掲載される。 大森教授らは、ヨウ素分子の内部に広がる複数の波状の構造に、特殊なレーザーを照射して「情報」として加工する技術を開発。加工した分子を使い「フーリエ変換」と呼ばれる演算をしたところ、1000兆分の145秒で終え、最新スパコンの千倍速を実現した。 1個の分子に100万通り以上の情報を入力でき、今後開発予定の最高性能DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)の100倍以上の情報密度を持つという。 【共同通信】
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