「正味資産」は1998年から激しく落ち込む
下のグラフを見ていただきたい。政府が公表している正味資産の推移である。
これによると、政府の正味資産は1991年末に350兆円でピークを記録したが、その後は一貫して減少している。特に1998年以降の落ち込みは激しく、2008年はかろうじてプラスになった程度で、国債を増発した2009年にはついに“マイナスになるらしい”というわけだ。
ところが、資産の内容を精査してみると、「マイナスになるらしい」などとは、とんでもないお気楽な計算であることがわかってくる。