福岡市西区の能古島(のこのしま)で同市博多区の会社員、諸賀礼子さん(32)の遺体が見つかった事件で、諸賀さんの失跡直前に男女の言い争う声を近所の人が聞いていたことが、捜査関係者への取材でわかった。県警は事件との関連を調べている。また遺体の一部は、袋などで包まれて博多湾に遺棄された可能性が高いという。
捜査関係者によると、諸賀さんは今月5日夜に勤務先を退社したのを最後に行方がわからなくなった。自宅アパートに帰った形跡はあるという。翌6日朝、参加予定だったゴルフコンペに現れず、連絡がつかなくなった。近所の人が今月上旬夜に男女の言い争う声を聞いていたという。
諸賀さんは、インターネット上で交通事故を巡る相手方とのトラブルについて日記を書き、不安をつづっていた。福岡県警も事故や日記の内容を把握しており、事件との関連を慎重に調べている。
昨年12月26日のインターネットの日記で「実は先月、会社からの帰りに交差点内で……バイクと事故をしました」と交通事故にあったことを明かしていた。相手と修理費を巡って折り合いが付かなかったという。「しまいには私の家まで行くと言い出したそうなので、弁護士を立てました」「家の門前にチャリで本人らしき人がうろついてるのを見たから……その後もかなり警戒して帰ってきてます」などと書いていた。
今年1月3日には、今年の抱負に「事故の円満解決」を挙げ、「休みを狙ってでしょう、大みそかに10回の着信。元旦に7回の着信。そのうち5回がワンギリです! 昨日は3回がワンギリ着信。今日は2回のワンギリ着信」と事故の相手方からの電話に悩んでいることを示唆していた。