奈良県大和郡山市の山本病院=15日午後 奈良の山本病院が事実上閉院 近く自己破産へ奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」の診療報酬詐取事件で、理事長の山本文夫容疑者(51)らが逮捕されたことを受けて閉鎖方針が決まっていた同病院は15日、最後の入院患者3人を送り出した。病院職員は「県には休院の届けを出すが、事実上の閉院」としている。 病院によると、雄山会は近く自己破産を申し立てる。 山本病院は80床。病院によると、6日現在で約50人の入院患者がいたが、同日の理事会で「事件の影響を考えると病院経営は続けられない」として閉鎖が決定。患者の転院を進めていた。6月21日の県警の家宅捜索以降、急患などを除き一般外来は休診していた。 病院職員は「事件の影響が大きく、閉院はやむを得ない。職員一同まじめにやってきたが、病院ぐるみで不正を繰り返したような印象を与えた」と悔しさをにじませた。 山本容疑者らは、生活保護受給者の入院患者に架空の心臓カテーテル手術をしたように装い、診療報酬約170万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで逮捕された。 【共同通信】
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