福岡市西区の能古島で会社員諸賀礼子さん(32)の遺体が見つかった事件で、諸賀さんが勤務していた医薬品卸会社の代理人、田中雅敏弁護士が17日、福岡市内で記者会見した。諸賀さんは700人以上いる営業社員の中でも成績優秀で、将来を嘱望されていたことなどを説明し、事件の早期解決を要望した。
田中弁護士によると、諸賀さんは大学を卒業した2000年に、同社初の女性営業社員として入社。07年4月からは南福岡支店(福岡県筑紫野市)に勤務し、福岡都市圏南部にある約30の医療機関の営業を担当していたという。
女性の営業職は現在でも7人。男性職場の中で、営業キャンペーンのリーダーを務め、諸賀さん自身も「もっと責任ある立場で仕事がしたい」と意欲を見せていた。支店内でも同僚や後輩にアドバイスするなど面倒見がよかったらしい。
社内外でのトラブルや悩み、男女関係などについては、相談や情報は寄せられていなかったとしている。
諸賀さんは5日まで無断欠勤や遅刻はなく、6日は、社内ゴルフコンペのため、男性社員が午前5時ごろ諸賀さんの自宅に迎えに行った。呼び鈴や携帯電話を鳴らしたが無反応で、翌日、同社員らが再び訪問。諸賀さんの部屋の窓ガラスが割れているのを見つけ、近くの交番に届けたという。
=2010/03/17 西日本新聞=