福岡県内で英会話学校を経営する福岡市の米国人の男(69)=児童買春・ポルノ禁止法違反罪で起訴=が、教え子の小学生女児ら数十人にわいせつ行為をした疑いがあることが、県警の捜査関係者への取材で分かった。県警は男を女児に対するわいせつ事件で3回にわたり逮捕しており、自宅からわいせつなビデオテープなど約600本を押収、慎重に裏付け捜査を進めている。
捜査関係者によると、男は1月、自宅で女児にわいせつな行為をしたとして児童福祉法違反(淫行(いんこう))容疑で逮捕された。この際、県警が家宅捜索した自宅から、男が撮影したビデオテープなどが押収された。映像を分析した結果、英会話学校に通う小学生を中心に数十人の女性にわいせつ行為をした疑いがあることが分かったという。
1月に逮捕された容疑では、男は処分保留となったが、2月に別の女児の裸を撮影したとして児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで再逮捕され、起訴された。さらに3月上旬、小学生女児にわいせつ行為をしたとの疑いで逮捕された。
捜査関係者によると、男は「英語を教える」などと生徒を自宅に呼び寄せて、わいせつな行為をしていたといい、女児らには「親も逮捕される」などと口止めしていたという。
男は数十年前に来日して、子ども向けの英会話教室を経営。昨年、関係者から「女児がいたずらされている」などの通報が寄せられ、県警が捜査していた。
=2010/03/15付 西日本新聞夕刊=