韓国経済、成長がスローダウン(上)

 世界的な金融危機から最も速いペースで立ち直った韓国経済は、最近推進力を失いつつある。

 金融危機以降、韓国経済の回復を支えてきた2大要因は「財政支出」と「輸出」だったが、その効果が薄れたためだ。韓国の経済成長率は、経済開発協力機構(OECD)加盟国で上位圏内にあったが、昨年10-12月期は統計を比較可能な26カ国で16位に後退した。

 さらに深刻な問題は、今年もこの二つの成長エンジンが昨年ほどは働かない可能性が高いことだ。昨年初めのように、ウォン安が輸出増加につながるといった好材料が生まれるとは考えにくく、景気対策に向け財政支出を拡大したくても、財政の健全性が懸念される状況となったからだ。このため、財政出動と輸出に続く第3の成長エンジンとして、民間が活力を生み出さなければ、韓国経済は下支えを失い、衰弱に向かうとの懸念が示されている。

ブレーキがかかった韓国経済

 韓国の昨年10-12月期に経済成長率は前期比0.2%だった。これは成長率が発表されたOECD加盟国26カ国のうち16位だった。OECDは加盟各国の成長率を前期比で集計し、比較可能なデータとしてまとめている。成長率1位はアイスランド(3.3%)で、主要国では米国(1.4%)が4位、日本(0.9%)が7位だった。

 韓国の昨年10-12月期の成長率は、OECD加盟国以外のアジア各国・地域に比べてもはるかに低かった。台湾(4.9%)、タイ(3.6%)、マレーシア(3.5%)、香港(2.5%)、中国(2.4%)に遠く及ばなかった。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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