県警によると、6人を骨折させたと認め「全身の体重をかけるように胸を押すとボキッと音がした」「患者が感謝の気持ちを示してくれなかった」「自分は看護師に向いていない」とも供述しており、詳しい経緯を調べている。
6人のうち3人について、羽室容疑者が病院に「呼吸がおかしい」と最初に報告していたことも判明。報告を受けた検査で3人の骨折が発覚しており、県警は第1発見者を装ったとみている。
県警によると、6人の被害は2008年12月〜09年1月の約1カ月間に相次いで明らかになった。いずれも羽室容疑者が検温やおむつ交換などで巡回する病棟3階に入院し、羽室容疑者の勤務時に骨折していた。
また骨折が相次ぎ、病院が羽室容疑者を含む職員に聞き取りを始めた後も、新たに骨折する患者が出ていたことが病院への取材で分かった。
最初に骨折が発覚したのは08年12月8日。病院は病的骨折の可能性が高いと判断したが、同29、30日にも別の患者2人の骨折が判明した。4人目の患者の骨折が明らかになった09年1月5日には、被害が集中した3階に勤務する職員らの聞き取りを始めた。
しかし、同19日に2人の骨折が新たに分かり、病院は夜勤の看護師を2人から3人に増員し3階に防犯カメラも設置。その後は被害が出なかった。
佐用共立病院の穀内隆院長は12日、羽室容疑者を11日付で懲戒解雇にしたことを明らかにした。