岡山放送局

2010年3月16日 20時28分更新

現代の鳥の“祖先”見つかる


岡山市の民間の研究機関がモンゴルのゴビ砂漠で採集した鳥の骨の化石が、白亜紀後期の新しい種類の鳥の化石とわかり、現代の鳥類への進化の過程を探る貴重な資料として注目されています。

岡山市北区の民間の研究機関、林原自然科学博物館によりますとこの化石は平成9年に博物館とモンゴルとの共同調査隊が、ゴビ砂漠西部にあるおよそ7000万年前から7500万年前の白亜紀後期の地層から、採集したもので、博物館などで研究を続けてきました。その結果、この化石は、現代の鳥類の祖先にあたるグループに分類され、空を飛べるものの主に地上で生活していた新しい種類の鳥とみられることがわかり、「ホランダ・ルセリア」という学名が付けられました。
博物館によりますと、これまでに見つかっている白亜紀の鳥の化石の多くは水辺に生息していた鳥で、今回の発見は、内陸で生息した鳥も現代の鳥へと進化した可能性を探るうえで、貴重な資料になるということです。
林原自然科学博物館の鈴木茂研究員は「現代の鳥が、内陸性の鳥からも進化したという可能性を広げ、鳥の進化の道筋を明らかにするうえで重要な標本になる」と話しています。