日本初の地上波ラジオ放送のインターネット・ストリーミングによるサイマル放送サービス。
2010年3月15日(実際には14日夜)より、同年8月末までの予定で実用化試験配信が開始された。
在京7局(TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、TOKYO FM、J-WAVE、InterFM、ラジオNIKKEI)と在阪6局(朝日放送、毎日放送、ラジオ大阪、FM大阪、FM802、FM COCOLO)の民放ラジオ計13局と電通による「IPサイマルラジオ協議会」が実施しており、配信実施局もこれら13局である。従来各局が個別に実施してきたインターネット配信専用番組や一部楽曲・CMの差し替えを伴う配信とは異なり、国際的な放送権が絡むスポーツイベントなど(五輪、W杯ほか)と、ストリーミングのため原理的に時間のズレが生じる時報を除いた、原則として全番組を地上波と同時に配信し、CMもそのまま放送するとしている。
難聴取地域の解消を主目的としており、高層ビルや鉄筋コンクリートのマンションといった従来ラジオが聴き難かった場所でも、インターネットにさえ接続されていればクリアな音声で番組を楽しめる。ユーザー登録やログインなども一切不要で、もちろん聴取に別途の費用が必要ない無料サービスである。
ただし、配信にあたっては各放送局の免許条件の厳密な適用やローカルラジオ局の存在への配慮から、対象地域を各局のサービスエリア内に限定するため、IPアドレスを利用したクライアントの所在地判定による聴取地域制限を実施している。よって、在京局は東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県、在阪局は大阪府・京都府・兵庫県・奈良県のみ聴取が可能としているが、ISPによっては関東や関西のIPアドレスを全国で割り当てたり、逆に関東・関西でも対象地域外のIPアドレスを割り当てる場合があるため、対象地域外でも聴取できたり、地域内なのに聴けないといったケースも発生している。
配信形式は携帯電話向けの音楽配信にも採用されているHE-AACコーデックで、ビットレート48kbpsのステレオ音声。FM局はもちろん、ステレオ放送を実施しているAM局もステレオで配信されている。現状はAdobe Flash Playerを利用したPC向けの配信のみ行われているが、iPhoneやAndroid端末といったスマートフォンへの対応も検討中という*1。
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