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沢村とプレー、巨人OBの前川八郎さん死去

 読売巨人軍草創期の投手で、名投手、沢村栄治と一緒にプレーした最高齢OBの前川八郎(まえかわ・はちろう)氏が16日、呼吸不全のため、埼玉県越谷市内の病院で死去した。97歳だった。

 告別式は20日午前10時半、越谷市南越谷2―5―6、東冠メモリアルプラザ越谷。喪主は長男のひろ志氏。自宅は越谷市花田1の34の20アペックス越谷B。

 兵庫県出身。国学院大から東京鉄道局入り。東鉄時代にエースとして巨人を破る好投を見せ、1936年に巨人に入団した。同年、伝説の茂林寺(群馬県館林市)の猛練習を経験、12月に「洲崎の決戦」で阪神を制して初代日本一に貢献した。茂林寺では、意識を失うとベンチの横に運ばれ、水をかけられて再び練習を始めたほどで、前川さんは当時について、「これだけ練習したんだから、どんなチームにも負けない。我々は猛練習で培った精神力を持っている。これが巨人軍の伝統になったと思っている」と昨年、振り返っていた。

 38年まで在籍し、投手として背番号18を着け、打者としても5代目の4番打者に座った。終戦後の46年に阪急で現役復帰し、通算成績は21勝23敗、防御率3・34、391打数94安打、打率2割4分。昨年7月には巨人球団創立75周年を記念し、東京ドームで始球式を行い、元気な姿を見せていた。

2010年3月16日13時17分  読売新聞)

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