【ワシントン時事】米国務省のクローリー次官補(広報担当)は15日の記者会見で、アジア歴訪中のキャンベル次官補(東アジア・太平洋担当)が、17日に予定していた訪日を取りやめ帰国すると発表した。改めて日程を調整するとしているが、対日政策の要である国務次官補が直前になって訪日を中止するのは異例だ。
沖縄県の米軍普天間飛行場移設をめぐる日本側の再検討作業が混迷の度を深めていることから、訪問の成果が見込めないための「日本パッシング(素通り)」との憶測も呼びそうだ。
同省当局者は取材に対し、訪日中止に「政治的な意味合いはない」と指摘。15、16両日に予定していたタイ訪問をバンコクでの大規模反政府集会による混乱で中止したのに伴い、日程調整したところ、十分な時間が取れなくなったと説明した。
また、別の同省関係者は、帰国の理由について「家庭の事情だ」と語った。
[時事通信社]