中国地方の市立中学校で男子生徒がいじめられているような映像が関係者によって撮影されていたことがわかった。4、5人の生徒が1人の生徒を押し倒すような様子などが音声付きで映されていた。地元の市教育委員会は14日に通報を受け、映っている生徒は中学校の生徒と確認。いじめの疑いがあるとみて、学校や生徒から事実関係を聴いている。
市教委などによると、映像は少なくとも2種類あり、長さは約2分30秒と約1分50秒。中学校内で1人の男子生徒が4、5人の男子生徒に笑いながら足で顔をけられたり、ほおを平手打ちされたりしている。大笑いする女子生徒も映っている。
市教委が映像を分析した結果、映像が撮影された場所は中学校の教室で、映っているのも同校の生徒だとわかった。同校では15日にPTAを対象に説明会を開き、今回の経緯を説明したという。
市教委の幹部は「映像で標的にされている生徒はおそらく嫌だと思っているだろう。市教委としてはいじめであろうと認識している」と話した。同中学の教頭は朝日新聞の取材に「重く受け止めている。対応は市教委と協議中だ」と話した。