出席者

東山(仮名、大手証券会社関係事情通)

西田(仮名、大手FX専業関係事情通)

南原(仮名、某役所関係事情通)

北川(仮名、大手メディア関係事情通)

司会マネポケ(仮名、マネポケ関係事情通)

業界の健全な発展のために!

今こそ投資家に正しい情報を!

司会さて、マネポケFXの新企画、業界事情通による覆面座談会『FX業界を斬る!』第一回目です。皆さんよろしくお願いします。

一同よろしくお願いします。

司会第一回目ですので、まずはこの企画の趣旨を簡単に説明します。この企画は決して、匿名で特定の会社の悪口を言ったり、ライバル会社の足を引っ張ろうという企画ではありません。

北川なんだ違うのか。残念。

司会北川さん、頼みますよ。

北川冗談ですって。わかってますよ。(笑)

司会 話を続けますね。今や業界は大変革期にあります。そしてこれから厳しい淘汰の時代を迎えます。今こそ投資家の方に、現在業界がどういう問題を抱え、そしてどういう方向に進もうとしているのかということを、きちんとアナウンスする必要があると思っています。そして今こそ、賢い投資家になっていただいて、正しい目で業者選びをしていただきたいですよね。そのための情報をこの座談会を通じて提供することで、まず投資家の方々に役立ち、ひいては業界全体の健全化に貢献することが出来ればと思っています。そういった趣旨のもと、皆さんに遠慮無く発言していただくために、今回匿名座談会という形をとらせていただきました。よろしくお願いします。

東山私、しゃべり出すと止まらない性格なので、問題箇所はピーって入れてくださいね。でも、ピーだらけになったりして。(笑)

西田私、昨日寝てないんです。おかしなことを口に出すかも。変なことしゃべり出したらそれは精神が錯乱していたということで、どうかお許しを。

司会寝てないって・・・仕事ですか?

西田ええ、色々とあって。色々あるんですよ、FX業者は今。(汗;)

北川私も寝てません。

南原北川さんは飲み過ぎてでしょ?お好きならしいじゃないですか。

北川ほっといてください。

司会なんとなく仲悪い感じですね(汗;)。皆さんは今まで顔見知りですか?

東山始めてです。

西田名前は聞いていましたが、お会いするのは始めてです。

南原私もです。でも、お噂はかねがね。(笑)

北川私は仕事柄、皆さんの会社にお邪魔したことがあって、皆さんのことは知ってましたが、直接は始めてですね、マネポケさん、凄い人集めましたね。今後ともよろしくお願いします。

一同こちらこそ。

司会では、ほんとよろしくお願いしますよ。まじめな企画ですからね。

一同はい。

南原どういう順番で話を進めます?

司会まず最初に『現在の業界の最大テーマ』ということでお話しいただいて、その後、『賢い投資家になろう』というテーマで、そのためにも知っておかなければいけない業界諸事情をお話しいただいて、最後に『早耳業界ニュース』というような順番で進めさせていただこうと思っています。

一同了解。

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完全信託保全でFX業者の淘汰加速!

西田では最初は、・・・現在の業界の一番のテーマですね。

司会はい。

西田それはずばり『信託保全』の問題でしょうね。やはり。

司会そうですね。ちょっとそれ南原さん、詳しく説明してもらえますか。

南原今年1月24日に正式に『信託保全の義務化』というのが金融庁から発表されました。それまでも顧客から預かったお金を会社のお金と分けて管理するという『分別管理』は義務づけられていたのですが、今後は100%の信託保全が義務づけられたわけです。

司会それがどうして問題なんですか?どこの会社ももうずいぶん前から、信託保全、信託保全って宣伝していたじゃないですか?

北川実は100%の信託保全じゃなかったんです。

司会広告では大きく書いておきながら、実際は完全な信託保全ではなかった、ということですか?

東山そういう会社が多かったということで、全社ではありませんよ。全額保全している会社も多数あります。

南原それがこれからは全社に全額が義務づけられたということです。

西田誤解のないように言っておきますが、今までだって、カバー先に預託する、信託保全をする、残ったものは銀行に分別管理をするということで、お客様から預かった資金はきちんと問題なく管理されていたんですよ。

北川でもそれだけでは業者が破綻したとき、100%返還出来るかというと保証がない。

西田うちは潰れませんけどね。

北川そういう問題じゃないんだけど。

司会まあまあ。ところでこれはいつから実施なんですか。

南原4月1日からです。

司会もうすぐじゃないですか。

北川でも半年の猶予期間があって、実質は10月1日からってことですかね。

司会その間にきちんとやれと。

北川そういうことです。そこにはふたつの問題があって、信託保全する余裕があるのか?信託保全した後、自己資本規制比率をクリア出来るのか?ということですね。それが出来ないところはアウトと。

司会素朴な質問ですが、信託保全をして、その信託保全をした銀行が破綻したときはどうなるんですか?今の時代だから、ないとは言えないと思うんですが。

東山破綻しても信託は守られるんですよ。それが信託銀行なんです。

司会なるほど。

北川そういったことを、きちんとアナウンスする必要ありますよね。生命保険なんか、まさかの時のために入っていても、保険会社がまさかの時まであるかどうかがわからないって時代ですからね。

西田そうそう。まず保険会社に完全信託保全を義務づけてもらいたいですよ。(笑)

司会信託保全に関してはLGが使える使えないという問題もありますが、まだ流動的なので今回の話からははすしておきましょう。

南原LGに関しての基本的な考えは、顧客資産を担保としたLGは認めないってことです。

司会なるほど。で、ちょっと伺いますが、今まで完全信託保全をしていなかった会社がこれからは完全に信託保全をしなきゃいけないと、しかも9月末までだと。で、それを受け入れてくれる信託銀行ってあるんですか?

北川そこです。問題なのは。信託銀行はあまり乗り気じゃないんです。

南原金融庁としては信託銀行に対し、FX業者から要請があった場合は前向きに検討して受け入れてほしいというようなお願いをしているようですが、あくまで銀行の自主的判断ですからね。

北川事務手続きも面倒だし、よっぽどしっかりした会社でないと受け入れたくないというのが信託銀行の本音なんですよ。

東山ということで、経営は黒字でも、9月末までに信託銀行との契約が出来ないために廃業せざるを得ないという会社も出てくるということです。

司会ということはこれから9月末までの間にFX業者の本格的淘汰が始まるということですね。それは投資家の方にとっても大問題ですね。現状どれくらいのFX業者がいるんでしたっけ?

東山120社くらいでは?

北川117社です。

司会なるほど、それが10月には何社くらいになると予想されています。

東山半分くらいですかね。

南原半分以下じゃないの。

北川まあ、半分っていう人が多いですが、現実的に見て80社くらいは残ると思いますよ。10月の時点ではね。それから先も淘汰は続きますがね。

司会3分の1くらい無くなるわけですね。

北川あくまで予想ですけど。

西田でもそれは倒産するって意味じゃないですからね。投資家に変な不安感を与えるのはこの座談会の趣旨じゃないでしょ?自主廃業したり、他の会社に吸収合併されたりと、そういう形で減っていくわけです。

南原前者がアストマックスFX、後者がジェット証券、もうそういう動きはどんどん出てきてますね。

北川いい買い手があれば会社ごと売りたいという、FX業者の売り情報が30社くらいあるという噂です。

司会FX業者が百社以上あるっていうのは確かに多いですから、それが淘汰されていくのは自然な話ですが、やはり健全な会社に残ってもらい健全でない会社に去ってもらいたいと思います。そういう方向性で進んでいますか?

北川そこです。その健全ということがくせ者でね。財務が健全ということと、営業姿勢が健全ということとはイコールではないですよね。

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スプレッド競争はもうやめよう!

司会そのためにも投資家の方には賢い投資家になってもらいたいと思っています。そこで次のテーマです。『賢い投資家になろう』なんてテーマを掲げると、じゃあ今の投資家は馬鹿なのか?とお叱りを受けそうですが、メディアから投資家へのミスリードがたくさんありますよね。

東山そうそう。投資家は一生懸命勉強していますよ。なのにメディアのレベルが低い。ね、北川さん。

北川まあメディアっていってもいっぱいありますから、一緒にしないでほしいですけどね。

南原北川さん、きれいごと言ってもメディアが広告で成り立っていることは間違いないでしょ?その広告が判で押したように「低スプレッド、高レバレッジ、信託保全」、どこの会社も同じじゃないですか?

東山そしてそれってほとんどがまやかしでしょ?

北川うちに集中砲火ですか?それってFX業者が考えたものを掲載しているだけなんですけど。

西田責任転嫁しないでくださいよ。比較サイトとかランキングサイトとかやって、いかにもスプレッドは低ければ低いほど素晴らしい、レバレッジは高ければ高いほど素晴らしいなんて、ミスリードをしてきたじゃないですか。

北川数字で比較しやすいところがそういうところしかないから、しょうがないじゃないですか。

司会マネポケFXではそういったところではない、例えばトレードシステムだとか、業者の評判だとかを比較出来るように工夫していますよ。

北川はいはい。

南原まあ、仲間割れはやめて(笑)。どちらにしろ、スプレッド競争がいきすぎたとこまで来ていることは事実です。西田さんにお聞きしますけどね。

西田はい。

南原カバー先から提供されるレートのスプレッドって例えば米ドル円だったら1銭くらいでしょ?

西田1銭が最低ですね。1銭以下なんてほとんどありません。

南原とすると業者が投資家に提供するレートってどれくらいが適当なんですか?

東山米ドル円で4銭から5銭でしょ。ほんとは。

西田少なくとも・・・2銭はとらないと経営は出来ないですよね。

南原そんな中で米ドル円、スプレッド1銭からとか0銭からなんて業者がありますよね?どうやって利益を出しているんですか?

西田まあ、ひとつには1銭からとか0銭からとか言っても、そういうレートはほんのたまにしか出ない(出さない)というようなことじゃないですか?

東山滑らせてるんですよ。

司会滑らせるとは?

東山表面的なレートは低スプレッドなんですけど、いざ注文しようとするとその値段では成立しない。いわゆるスリップページというやつですよ。それを意図的にやる。

南原それはひどい。

西田いやかばうわけじゃないですけど、そんなことしてない会社もあるとは思いますよ。 一部の会社のために、業界全体に不信感をもたれるのは僕は嫌だなあ。例えば、大量のお客様を持っている会社は、売り注文と買い注文が同時にくるわけですね。するとカバーするのはネットでいいわけですよ。ですから、同時に来た売り注文と買い注文のスプレッドはそのまま会社の利益になるわけです。そうすると意外と低スプレッドでもやっていけるかもしれませんね。低スプレッドだからといって滑らせているとは限りません。ほんとかばう気はさらさらないんですが。

南原今の西田さんのお話を聞くと、少なくともフルカバーはしていないと。

西田フルカバーしてたら低スプレッドでやれる会社はないと思いますよ。

北川でも西田さん、フルカバーしないということはそこで会社がリスクをとるってことですよね。

西田同時に来た売り注文と買い注文を相殺するのにはリスクはありませんよ。

北川でも全く同時ってのはなかなかないでしょ。やはりしばらくの間放置して、その後ネットでカバーしているんじゃないですか?それでレートが逆に動いたら会社のリスクですよね。

東山完全に飲んでいる会社もあるみたいですしね。

司会飲んでいるとは?

東山フルカバーの逆ですよ。全くカバーしていない会社。

司会それって許されるんですか?

西田許されます。だって、OTCってのはそもそも相対取引ですからね、相対取引ってのは本来、投資家が売りだったら業者は買い、投資家が買いだったら業者は売りで約定を成立させる取引のことですから。取引所FXなら完全に違法ですが。

南原私はOTCでも禁止すべきだと思いますよ。顧客と投資家の損益が相反することになりますしね。リスクを業者がとってるわけですから、相場が逆へ行ったときには危ないですね。

北川そうなんですけど、先ほどの完全信託保全の問題にからみますが、カバー取引をしているとカバー先にその分預託が必要なんですね。ところがその分が完全信託保全の額に計算されないんです。ですから、きちんとカバーしている会社ほど、余分なお金がかかるということになるんですね。ということは完全信託保全になれば、さらに飲む会社が増える可能性があるってことなんです。

南原やっぱり禁止にしてもらわなきゃダメですね。完全信託保全ってのは決して小さな会社だから心配だ、大きな会社だから安心だってことではなくて、大きな会社でもきちんとフルカバーしている会社には、それだけ余裕がなくてはいけないということですよね。ですから、顧客からの預かり資産が大きくて、取引量が多い会社ほど大変なんです。ということで、ディーリングと称して飲む量が増えてくる。

東山それから、とある業者はレートをずらしてるって噂ですよ。

司会レートをずらす?

東山ビットとアスクのスプレッドは変えないんですけど、投資家の買いが多い局面では高い方へレートをスライドさせるんです。逆に売りが多い局面では低い方へスライドさせるんです。スプレッドだけ見ている人にはわからないですけどね。

司会色んな手口があるんですね。そういうのって1社だけで取引しているとわからないですね。複数取引して始めてわかることじゃないですか。

南原マネポケFXで各社のレートを一覧にして比較してくださいよ。

北川ダメですよ。ホームページのレートと実際の取引のレートとが違う会社があるんですから。それにバーチャルトレードも本番システムと別レートでやっているところがありますからね。

南原ほんとですか。むむむ。

司会そうすると、どこでそういういかがわしい会社ときちんとした経営姿勢の会社を見分ければいいんですか?

東山だから・・・条件が良すぎる会社には気をつけろってことです。

西田まず、頻繁にスリップページが起こっている会社には気をつけた方がいいでしょうね。

東山手数料ゼロ、スプレッドゼロ、キャンペーンでプレゼントバンバン、さらにキャッシュバックなんて、ありえないでしょ?

南原そういった意味でメディアがミスリードしている責任は重いですよ。

北川あれ、結局僕のところに帰ってくるんですか?

司会まあまあ。でも、今回『賢い投資家になろう』というテーマでお送りしていますが、その第一はスプレッドは狭ければいいという発想は捨てよう!ということですね。

東山そうです。『スプレッド、狭すぎる業者には気をつけろ!』金先協会でポスター作って各社に配ってください。

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高レバレッジは破産への道!

司会次にレバレッジの話に移ります。これの方が問題多いですね。

南原いつから高レバレッジの会社がいい会社なんて、そんなムードが出来ちゃったんですかね。

東山それもこれも比較サイトのミスリードですよ。ね、北川さん。

北川それも僕の責任ですか。

東山メディアが煽ったじゃないですか。レバレッジナンバー1業者は○○!なんて、さも立派な会社のように。よく書きましたね。

北川それ、うちじゃない。

南原株の信用取引がレバレッジ約3倍、商品先物が20倍から30倍と言われています。100倍だって異常な世界なんです。それが400倍だの500倍だの、絶対おかしいですよ。

北川今最高は625倍だそうです。

南原ろ、ろ、ろ、ろっぴゃく!?

西田まあまま落ち着いて。確かに私もそう思いますが、レバレッジというのがFXの醍醐味であることも間違いないわけで、それを抑えてしまっては魅力が半減するということも。

東山それは議論のすり替え。例えば、1ドル100円として、レバレッジ100倍だと1円動いただけで証拠金が無くなる。レバレッジ200倍だと、50銭で無くなる。500倍だと20銭で無くなるんです。あんたそれわかってる?

西田そんなことわかってますよ。でもね、それは車の性能と同じで時速100キロまでしか出ない車と、時速300キロまで出る車だったら300キロ出る車の方がいいじゃないですか。でもそれと300キロで走るってことは別の話なんだから。それは投資家がきちんと自己判断すればいいわけです。

東山そんな自己判断が出来るような投資家がお宅にいるんですかね。

西田失礼な。

東山単に回転を高めようとして高レバに設定しているだけでしょ。レバレッジなんて正直10倍くらいまであればそれで十分ですよ。特に個人投資家には。

南原確率論の世界に『破産の確率』という有名な計算がありましてね。

北川あ、それ知ってます。同じ勝率の場合、レバレッジを高めれば高めるほど、破産する可能性が高いんですよ。そしてある一定以上のレバレッジにするとほとんどの人があっという間に破産してしまうんです。そうですよね?

南原そうです。そういうこと西田さんとこ、お客様に啓蒙してますか。

西田私も高レバで取引することを推奨しているわけではありません。初心者には聞かれたら3倍くらいをおすすめしています。

南原ね、聞かれたら、ですって。会社の姿勢がわかるね。

北川南原さん、あまり言わない方がいいですよ。だって、あの東京金融取引所だって、くりっく365のレバレッジを100倍にするそうじゃないですか。

南原確かに。あまり感心しませんね。レバレッジを下げようというのが金融庁の方針のはずなんですけどね。

北川大証でFXがスタートするのがよっぽど驚異なんでしょうね。昨年10月のくりっく365大リニューアルが、リーマンショックで台無しになってしまいましたからね。

東山あれはついてなかったですね。確か10月でしたよね。取扱通貨を増やす、カバー先を増やすって宣伝したら、そのカバー先のひとつがリーマンで、結局いくつかの通貨ベアがスタート直後に即延期と。

司会その話は本題に関係ありませんので後でということで。『賢い投資家になろう』シリーズ第二弾、レバレッジはほどほどに。高いレバレッジは破産への道と。よろしいですか?

一同そういうことです。

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異常なアフィリエイトの問題!

司会さて『賢い投資家になろう』シリーズ第三弾としては、アフィリエイトの問題に触れてみたいと思います。これはちょっと禁断のテーマかもしれませんが。いいですか?北川さん。

北川また、私ですか?アフィリエイトは究極のネットビジネス、どの業界だってやっているじゃないですか。

司会ええ、アフィリエイトそのものが悪いって言ってるんじゃないですよ。現在のFX業界のアフィリエイトが異常な状態になっているってそのことなんです。

南原私もその問題には注意をしています。ちょっとマネポケさんから詳しく話してもらえませんか?

司会ずばり、金額の異常な高騰、成果の著しい低下、詐欺まがい行為の横行です。

南原ひとつずついきましょう。興味があります。金額の異常な高騰とは?

司会1件(1口座開設)あたり3万円とかいう声も聞きます。

西田4万円もあります。

東山よ、よ、4万円!?口座開設しただけでですか?

西田はい。もちろん一部業者ですけどね。

南原成果の著しい低下とは?

司会はい。資料請求しても口座開設がない。口座開設しても入金がない。入金しても売買がない。売買してもすぐやめるという悪循環です。アフィリエイトの客はこの傾向がどんどん激しくなっています。

南原なんでですか?

司会単にアフィリエイト報酬目的の客が多いからですよ。

南原でもアフィリエイトのお金はブログやサイトの運営者にいくわけですよね。参加する投資家には関係ないじゃないですか?

司会さっきも話題に出ましたが、比較サイトで、ナンバー1とかやるじゃないですか?でもそれってほんとにナンバー1なの?なんであの会社が?なんてのが多いわけですよ。

東山そりゃそうですね。単にお金を一番出している会社をナンバー1ってやってるとこが多いわけですから。おかげでうちはナンバー1になったことがない。

西田おたくがナンバー1にならないのはそれと関係ないと思いますよ。

司会喧嘩は止めてください。ねえ北川さん、あのどこどこ会社がナンバー1ってのやめません?

北川私に言われても。

東山『ナンバー1の称号は1社だけ』ってキャッチフレーズでナンバー1をいっぱい出している会社もありますよね。

北川うちじゃないですけど・・・それは多分、色々な分野のナンバーワンということで・・・・怖いなここ。(汗;)

西田ほんとにそのサイトがその会社をナンバー1だと思って、投資家にその会社を推薦したいなら、お金をもらわずにやれ!と言いたいですね。それで結局投資家は失望して短期間で去っていくわけです。

南原ごもっとも。で、詐欺まがいの横行とは?

東山それ私が説明しましょう。前にサイトで『FXで必ず儲ける法』って商材がありましてね。そんなことあるはずないじゃないかと思ったんですが、クチコミなどを見るとお陰でコンスタントに儲かりましたなどという書き込みがあったので、どんなものか一度試してみようと

西田え?東山さん買ったんですか?

東山いや、面白半分で。

南原いくらですか?

東山3万5千円。

北川微妙な値段ですね。で、騙されたと。

東山ところがそうでもないんですね。

一同ええっ!?

東山いえいえ必勝法なんてないですよ。その商材、最初にFXの投資法をちょっとだけ書いてあって、その後はアフィリエイトで稼ごうという内容の話なんですよ。

西田なんだ。

東山自分でブログを作りなさい。アフィリエイトを始めなさい。まずは自分で申込みなさい。続いて、親兄弟に頼んで申し込んでもらいなさい。続いて友人知人です。大手SNSサイトを使って同志を集めて、お互いがお互いのサイトで申込みあいなさい。FX業者はたくさんありますからこれを繰り返すだけで儲かりますって。

西田まさか東山さんそれ実践したんじゃないでしょうね?

東山私はやりませんでしたが、女房に話したら、女房がブログをやってて・・・・で、お小遣いを少し稼がしていただきました。ありがとうなんて、その後機嫌が良くて・・・。

西田なに小声でごにょごにょ言っているんですか。あなたにはこの問題語る資格なし!

南原仲間を集めて、アフィリエイトを稼ぐ目的で口座開設をしあう行為は、もう違法の範囲ですね。通報しますよ。

東山そ、そんな。

西田そういった口座開設が最近ものすごく多いんです。そうですか、東山さんもそのうちの一人でしたか。

東山もうやってません。というかやらせてません!

南原それと業者の方に気をつけてもらいたいんですけどね。広告規制ってありますよね。これはアフィリエイトにも影響してきますよ。例えば、皆さんの会社のアフィリエイトバナーがとあるサイトに貼ってあって、この会社は安全確実、この会社で取引すると必ず儲かるぞ、みたいな宣伝文句があったとします。これは広告規制に引っかかります。

西田そんな無茶な。アフィリエイトバナーがどのサイトに貼られて、どのようなコメントがついてるかなんてチェック出来ませんよ。

南原そんなことないでしょ?アフィリエイト会社の管理画面からどこのサイトにバナーが貼られているか報告がいっているはずですよ。そして、そのサイトにお金を払っているとしたら、それはその会社の広告と見なされます。

司会ということでアフィリエイト、色々な問題を抱えています。大体、FX業者がこれだけ経営難なのに、アフィリエイト会社がFX業者からのアフィリエイトで大儲けしているなんてこと自体おかしいでしょ?

西田そのとおり。

東山同感

西田あんたが言うな!

司会マネポケFXは多数のアフィリエイト会社から、アフィリエイトやったらがっぽり儲かりますよ、一緒に儲けましょという誘いを断って、そのためにFX会社同様苦しい経営環境で、えーんえんえん(涙;)

一同泣くな!

司会失礼、取り乱しました。

南原しかし、色々な話を聞くと、FX業者も業者だけど、周りを取り巻くメディアも一緒に規制をしてもらわなきゃいかんな。

北川そんな。

南原だって、手数料の値下げ競争を煽って、手数料をいつの間にかゼロ円が当たり前にし、次はスプレッドの競争を煽ってFX業界を儲からない業界にしたのは全部メディアの仕組んだことじゃないの?

西田ですね。でも、そろそろ我々も、アフィリエイトに代わるものを見付けなきゃいけないってのは確かですね。じり貧だってことはみんなわかっているんですから。

司会ということでまとめます。『賢い投資家になろう』シリーズ第三弾、アフィリエイトに騙されるな!色々なブログで推薦されていたり、比較サイトで上位にランキングされている会社はアフィリエイトにお金をいっぱい使っているだけかも。そういう会社は今後その分を回収できないと経営が一気に悪くなる。気をつけよう、と。もちろんアフィリエイトというビジネス自体が悪いって話ではないので、誤解のないように。あくまで程度の問題です。

西田投資家の人はアフィリエイト広告をバンバンやっている会社がいい会社だと思いがちです。ブロガーも最近はお小遣い稼ぎでやっている人が増えてますからね。誰かさんの奥さんのように。

東山ごほん。

西田そういうブロガーが、アフィリエイト報酬の高い会社をさもいい会社のように書く。投資家はブロガーが書いていることだからと信じる。でも、逆なんです。手数料がゼロになり、スプレッドが狭くなり、この業界の収益力は急激に落ち込んでいます。そこへ完全信託保全で余分にお金がかかる。そこへきてアフィリエイト広告に高いお金をつぎ込むとしたらどうなります?よからぬ手段で儲けるしかなくなるわけです。

南原アフィリエイト広告ってのは見ればすぐわかります。その会社のことが気に入って本当にその会社と取引しようと思うなら、その会社のホームページを一度も見たことがないなんてはずはないですよね。だったら、アフィリエイトサイトを通じてでなくて、その会社のホームページから口座開設をしようっていう運動を展開しましょうよ。業者のコストがその分ダウンして、ダウンしたコストを本当の投資家サービスに使うことが出来ます。

西田賛成

東山もちろん。

北川うーん、この座談会に参加していることがわかったらクビになるかも。(汗;)

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大証FX対くりっく365!

司会では次回もありますので、今回の『賢い投資家になろう』シリーズはここまでとして、最近の早耳情報などを。

南原それでは、今までOTCの話が多かったですから、今度は取引所FXの話をちょっと。

司会そうですね。

南原今までの話を聞くと、やっぱり取引所FXの方が安心な気が。

東山そうですかね。

西田違うと思いますよ。

南原価格は公正だし、顧客資産は保全されているし、なんと言っても税制の違いが大きい。

司会ちょっとOTCの方に戻ってしまうかもしれませんが、OTCも税制を取引所取引と同じにすべきという運動をしていたと思うのですが、それどうなりました?

北川今ちょっと下火ですよね。一時期はいずれそうなると思っていたんですけどね。

東山大手業者が自民党に陳情したんですよ。で、今自民党あんな状態だから、先に進まないんですよ。

西田政治の混乱は色々なところに悪影響を及ぼしますね。

南原それよりも何よりも、金融庁はFXの投資家を取引所FXに移動させたいと思っているんじゃないですか?OTCのFXはやはり完全には管理出来ないですからね。

司会ということはOTCの税制が改正される望みは遠ざかったと。

北川今の段階ではですね。ということで確かに税制面は取引所FXの方が有利です。でもですね。税金の話をする前にまず、FXで利益を上げなきゃ話になりませんよね。

南原もちろん。

北川そういった意味では、まだまだ取引所取引の使い勝手はOTCのFXに大きく差をつけられていると思いますよ。

南原先程来話題になっている、いかがわしい行為があってもですか?

西田それはあくまで一部の業者の話ですからね。

東山プラットフォームにしても、顧客サービスにしても、OTCの取引は日々進化し、日々投資家の満足度は向上しています。そこが融通の利かない取引所FXとの差ですね。

北川まあ、言わば昔の郵便局と銀行の差だと思えばわかりやすいですね。倒産しないということでは郵便局の方が安心なんですが、様々な顧客サービス、そして社員の質とかを比較するとやはり銀行と郵便局では大きな差がありますよね。

司会まあそれでも郵便局を選ぶ人は選びますから、それでいいんじゃないですか。FXも同じく、OTCのサービスにポイントを置く人と、取引所取引の信頼感にポイントを置く人とがいるはずですよ。

北川ま、そうですね。

司会ということで、まずはくりっく365の話題からいきましょう。昨年10月に満を持して一大リニューアルを実施したら、リーマンショックに見舞われて、その影響でプロモーションが台無しになったという話が先ほどありました。そのとき延期になったトルコリラとメキシコペソはどうなるんでしょうか?

南原そろそろスタートするかもしれませんね。昨年10月の時点で延期になったのはリーマンをカバー先として予定していたからです。今年2月に野村證券がカバー先の1社として追加になりましたよね。これが実は実体はリーマンなんです。

東山あ、なるほど、リーマンを野村が吸収したんですよね。

西田で、リーマンが野村と名前を変えて、無事取引所のカバー先となったと。(笑)

北川ということは近そうですね。

南原ただ、相場がこういう状態ですから、様子見しているって状態ですね。

司会では、今度は大証FXの方をお伺いしたいと思います。5月スタート予定ということでしたがそれは変わっていませんか?

南原変わっていません。

東山変わっていませんが、なんか、遅れそうな感じがしますね。準備が整っている感じがあまりしないんですが。

西田それより、なんかいまいち盛り上がっていませんよね。

北川確かに。もう後2ヶ月ですからね。もっと盛り上がってもいいんですけどね。 注:大証FXは3月13日、今年5月に予定していた開設を7月に延期すると発表。大証FXは当初、2009年3月をめどとしており、延期はこれで2回目。

南原要するに、大証としてはデリバティブ取引所の品揃えのひとつとしてFXが欲しいってだけなんじゃないんですか。

東山確か愛称を募集していましたよね。あれもう締め切りすぎましたけど、決まりました?

北川やっていましたね。忘れてました(笑)。今のところ発表されてないですね。

司会大証FXの特徴を簡単に説明してもらえますか。

南原通貨は米ドル円、ユーロ円、ポンド円、加ドル円、スイスフラン円、豪ドル円、NZドル円、ユーロドル、ポンドドルの9通貨ペア、システムはシンプレックス社製、1万通貨単位、取引時間は1日23時間(7時から翌6時)、ま、特徴は板があって、マーケットメーカーの売買注文を表示するというところ。レバレッジは30倍程度とのこと。

司会今何社くらい参加を表明しているんですか?

南原流動的ですけど、10社くらいじゃないですか?

司会南原さん、言いづらいかもしれませんが、ぶっちゃけどちらの方が投資家に魅力があるんですか?

南原一長一短です。棲み分けが出来るんじゃないですかね。参加業者も、専業FX会社や商品取引員系はくりっく365、証券会社は大証FXというふうになるでしょうしね。

司会東京金融取引所は迎え撃つ体制を整えたのじゃないですか?

北川取扱通貨が23通貨ペアとか、レバレッジが50倍とかね。でも正直、主要通貨以外の出来高はがくんと落ちるのでさほど求められているわけじゃないですね。 注:平成21年4月6日(月)よりくりっく365は証拠金の引き下げにより最大レバレッジが約100倍になる予定。従来は約30倍だったが、本年2月9日より最大50倍に変更になっていた。

司会逆に大証のメリットは

南原板が見えるってことが魅力ですね。どれくらい注文出すと、どこら辺の価格で成立しそうだということがある程度ですけど推測出来る。

北川わけわからないままスリップページということがないわけです。

東山それより何より、プラットフォームですよ。くりっく365のプラットフォームは取引所がASPで提供しているものを使っている会社がほとんどですが、やはりOTCのプラットフォームに比べると見劣りしますね。それに対し、大証の方は、各社がシステム会社に委託して作るので、やっぱりプラットフォームがいいんですよ。

司会なるほど。

南原でも今までのくりっく365ユーザーが、それで大証に流れるかというとそれほどの差ではないですね。結局、日経225と併用する投資家が大証、一般FXユーザーはくりっく365ということに落ち着くのではないでしょうか。

司会OTCのFXから大証FXがきっかけで取引所FXに投資家が流れるでしょうか?

北川現実的な話をすると、取引所取引には手数料をゼロに出来ないという弱みがありますよね。現状でもくりっく365とOTCFXを両方取り扱っている会社がありますが、決してくりっく365の方に顧客が流れているということはないんです。大証にもお願いしたいことは新たなFX投資家を開拓してくれということですね。狭いパイの中で奪い合いをする時代じゃないですからね。

南原ただし、OTCのFXが一部の業者がやっている投資家無視の姿勢をこれからも許していたら、あっという間に投資家は移ってしまいますよ。

東山それはそのとおり。

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まじめな会社を応援しよう!

司会それでは時間もあまりなくなりましたので、最後に皆さんからひとことずつ。

東山業界の健全化は業界全体で真剣にやっていかなければいけないと思っています。99%の会社がしっかりとやっていてもたった1社がおかしなことをやっていたら、それで業界全体が信用を失います。みんなで業界を正しく育てていきましょう。例えば、今、○億円脱税した主婦のセミナーとか、そういう売出し方をしている方がいらっしゃって方々でひっぱりだこだそうですね。北川さん、メディアの方に言いたい。そういう売出し方はやめていただきたい。その方がFXに熟練した方で、素晴らしい投資手法をお持ちならそのことを前面に出して売り出してくださいよ。○億円脱税したということを勲章にしているようなのは業界自体の見識を疑われますよ。

北川それはおっしゃるとおりです。売り方としてはうまいですけどね。(汗;)

西田私もメディアの方に言いたい。我々は広告規制ということで様々な規制を受けているわけですが、本屋に行くと、『FX必勝法』とか、『FXで確実に○億円儲ける法』とか、投資家をミスリードするような本が出回っています。そういうことに関してはメディアも自主規制してもらいたい。

南原そのとおり。今日は『賢い投資家になろう』というのがひとつのテーマでしたが、これって業界をあげての啓蒙活動が必要ですね。こういう企画は大切だと思います。OTCはいつの間にか手数料ゼロがスタンダードになりましたが、本当にそれで良かったのか疑問です。手数料で適正な利潤を得るというのが会社にも投資家にもわかりやすかった。ところが手数料ゼロなもんですから、わかりにくいところで収益をあげるということになり、OTCにいかがわしさが出てきた気がします。

北川今日はずいぶん叩かれまして、言いたいことがないわけじゃないんですが、私も基本的には皆さんの意見に同意見です。いつの間にか低スプレッド、高レバレッジ、信託保全というのが宣伝の三大ポイントになってしまいました。どこの会社も同じなんですね。でも今日の話で出てきたように、低スプレッド競争はもう行きすぎているということ。高レバレッジというのは破産への道だということ。そして信託保全は現状、完全でないということ。こういったことをきちんと投資家に知らしめたいですね。だって今まで完全でないことを完全というふうに誤解させてきたわけですからね。はい。もちろん私も反省してますよ。

司会どうもありがとうございました。冒頭話しましたように、今、FX業界は大変な淘汰の時代を迎えています。これはある意味、時代の必然だと私は思います。競争力のない会社が淘汰されるのは残念ながらしょうがないことです。ただし、ただしですよ、いかがわしい会社が、いかがわしい営業戦略で生き残り、まっとうな会社がまっとうな戦略を貫いたために生き残っていけないということではFX業界の未来はありません。是非とも真面目な業者が繁栄する業界にしていきましょう。そのために今後もこういう企画を続けていきたいと思っています。どうも皆さん本日はお忙しいところ、長時間ありがとうございました。そして投資家の皆さん、次回をどうぞお楽しみに。

(2009年3月)

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