添田町の中学校統廃合計画により今月末に閉校する同町立英彦(えひこ)中の閉校式が14日、同中体育館で開かれた。生徒18人や教師、保護者のほか、OB、OGを含む町民ら約300人が出席し、親しんだ学舎との別れを惜しんだ。
1947(昭和22)年、町立落合小内に添田中落合分校として設置され、56(昭和31)年に英彦中として開校した。今年度までの卒業生は計2066人。
式典では矢野悦晨・同窓会長(73)らが「開校時には落合小から机やいすを運び、ぞうきんで廊下や教室の床を磨いた」と振り返った。生徒たちは一人一人、学校の歩みや行事の思い出などを「この場所に来ればいつでも中学生だった自分に戻れると思う」「母校は永遠に僕たちの胸から消えません」と発表した。
最後に全員で「朝日うららに英彦の峰……」と校歌を斉唱。目頭を押さえながら歌う姿も見られた。
式後、校門そばに建てられた記念碑が除幕された。校舎2階に設けられた昔の制帽や歴代の卒業写真、アルバムをそろえたメモリアル室も公開され、今月末まで平日に見ることができる。【林田雅浩】
〔筑豊版〕
毎日新聞 2010年3月15日 地方版