レアル、崩れる経営戦略 スター選手獲得、薄い効果 (2/2ページ)

2010.3.15 05:00

 シーズン開幕前、レアルのペレス会長は、スペイン最大手のサンタンデール銀行とマドリード信用金庫から1億5150億ユーロ(約189億円)を借り入れ、ロナウドとカカを獲得。さらにカリム・エンゼマ、シャビ・アロンソといった各国代表クラスの選手もそろえた。借入金は2015年6月までに、欧州銀行間取引金利(EURIBOR)に基づいて返済される予定だ。選手補強はレアルがすでに抱えていた5億1000万ユーロの負債を増大させたが、バルダノ理事長は記者会見で「超大作の映画になることを約束する」と自信をのぞかせていた。

 ピッチでは輝かしい歴史を誇るレアル。欧州チャンピオンズリーグ(CL)では歴代最多の優勝回数9回を誇り、並み居るスター選手らは総じて「銀河系軍団」と称された。

 一方でレアルを後押しする材料もある。バルセロナのメディアプロとは11億ユーロで2006~2013年までのテレビ放映契約を結んでおり、今期(09年7月~10年6月)の収入見通し4億2170万ユーロのうち3分の1以上を当てにしている。

 ペレグリーニ監督はリーグ連覇に楽観的。67試合で25ゴールを挙げ欧州5大リーグのどのチームより高い。「ゴールを決めることで、クラブの事業を支えている」という。(ブルームバーグ Alex Duff)

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