今朝の産経新聞は、北朝鮮の民主化に取り組むNPO「救え、北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)の記者発表をもとに、①朝鮮総連が金正日総書記の「民族教育強化」の方針を受けて、全国の朝鮮学校側に高校授業料無償化を獲得する運動を指示していること②朝鮮高級学校で使用されている歴史教科書の内容--などを報じています。
で、下の写真は、そのRENKのルートとは別に産経新聞が入手していた歴史教科書の一つです。だいたい、学校も出版社も学校の外部には公表することのできない教科書って一体なんなんでしょうね。そのこと自体が怪しいというかいかがわしいというか。
記事にもありましたが、この教科書は金日成、金正日親子の写真だらけです。その一部を私が急いで接写(下手)したものを何枚か紹介します。これでも以前の朝鮮学校の教科書よりはかなりソフトになっているそうですが…。
朝鮮学校の教科書に関しては、産経はRENKの発表とは別に、昨日の朝刊でも別の教科書の記述について「主体思想」「先軍政治」などを礼賛していることを指摘しましたが、いやはや北朝鮮の正体がこれほど明らかになっても、こんな教科書で学ばされる生徒たちが気の毒だと感じました。また、その学校運営を日本人の税金を投入して援助するということにも矛盾を覚えざるをえません。
特に、これは今朝の新聞のありましたが、拉致事件について「現代朝鮮史」が「日本当局が『拉致問題』を極大化し、反共和国、反総連、反朝鮮人騒動を大々的に繰り広げることで、日本社会には、極端な民族排他主義的な雰囲気が醸成されていった」と記しているのはどうでしょうか。ここには反省の一欠片もなく、ただ北朝鮮本国の言い分をそのまま伝えているようです。
まあ、朝鮮学校の教科書は、朝鮮総連中央常任委員会教科書編纂委員会が編纂し、本国の工作機関、統一戦線部の許可を取って発行しているものですから、こういう内容になるのも当然と言えば当然ですが。ところが今回、朝鮮学校を視察して校長から話を聞いたという公明党議員は国会で、「校長からは朝鮮学校は北も南も関係ないと説明を受け、感銘を受けた」という趣旨のことをとくとくと語っていました。馬鹿らしくて正確な文言を確かめる気もしませんが、自分たちもそうだから、個人崇拝の独裁には目をつむりたいのかもしれませんね。
朝鮮学校を授業料無償化の対象にするかどうかについては、鳩山首相や平野官房長官は法案成立後まで先送りする意向を示しています。産経は昨日、対象に含める方向と書き、朝日は今朝、対象除外の方針と書いています。ただ、この政権はその日によってころころ言うことが変わり、「民主主義の本質はゆらぎ」の一言で正当化されるので、まだどちらに転ぶか分かりません。
情勢を見ると、産経を除く在京紙は朝日、読売、毎日などもみな、無償化の対象から外すなと書いていますし、与党の国民新党、社民党も、いずれ連立を組むかもしれない公明党も対象に含めることを求めています。自民党は「北朝鮮の体制を支えるためのイデオロギー学校・工作機関である疑いがある」と反対を決議しましたが、鳩山政権は無視することでしょう。
これから、国民がどういう声を政府・民主党に届けていくかが重要だと思っています。われわれとしても、まだまだこの問題は取り上げていきたいと考えています。
by s05694
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