2005年秋から2006年夏にかけて、INASOFTでは、いくつかのソフトウェアについて、JWordの同梱をしておりました。現在は、1年間の契約期間が終了したため、同梱を終了しておりますが、本記事は、まだ同梱期間中だった2006年4月に掲載したものです。(以下、掲載時点の内容をそのまま記載しております)
インターネット上で騒がれているJWordに関するウワサを考えると、多くの問い合わせが来るかなぁと考えていたのですが、思いの外、問い合わせはいただきませんでした。
そこで2006年2月〜3月にアンケートを実施し、ユーザの意識調査を行うことになりました。また、JWordの制作元に直接、質問する機会も設けました。この結果、多くの方から賛同や要望や質問をいただくことができました。今回は、ユーザからの質問のうち代表的なものをJWordに持ち込み、得られた回答を掲載いたします。JWordインストール時の判断材料の1つにしていただければ幸いです。(現在は存在しません)
(JWordって何? という方は、公式サイトかWikipediaあたりなら詳しく載っていますので参考にしてみて下さい)
公式サイトはこちらです。今回、大々的にアンケートを実施してみたり、JWord株式会社を直接訪問してみたりしたことの理由は、上に述べたような「問い合わせがほとんど無い」ということもありますが、以下のような理由もありました。
さて、今回行われたアンケートに寄せられた質問や問い合わせの中で、最も多かったのは、いわゆる「スパイウェア疑惑」です。また、「JWordを導入した場合のメリット」についてのお問い合わせも多くいただきました。
このスパイウェア疑惑については、インターネット上の大手掲示板のみならず、様々なサイトで語られているようです。しかしながら、今回、この「スパイウェア疑惑」をお問い合わせいただいた方の何人かに、何か確証になるものを提示して欲しい旨を求めたのですが、残念ながらそれに対する回答はいただけませんでした。また、世の中には、JWordのプログラムをバイナリレベルで調べたり、送受新情報をトレースして調べた方もいるとのことで、そういった情報によると、スパイウェアではないとの結果が得られたとのことです。そのため、このスパイウェア疑惑は、単なるウワサであろうと考えられます。
続いて、JWord導入によるメリットです。こちらは、一般的な検索エンジンとの違いや、Google の I'm Feeling Lucky と比較した場合との違いに関する質問をいただいています。これに関しては、JWordへの質問と回答のコーナーに詳しく述べられています。
というわけで、先月末のことになりますが、東京都渋谷区にあるJWord株式会社へ訪問してきました。
このコーナーでは、先日のアンケートで寄せられた、JWordへの質問とその回答に関して掲載しています。多くの質問が寄せられたため、紹介するのは代表的なもののみとなってしまっています。(漏れた方ごめんなさい)
また、いくつかの質問については、いただいた回答に対してさらにつっこんだ質問も行っています。
Q1.JWordへ送信している情報について(#Q1) |
JWordにスパイウェア疑惑がありますが、私の感想としてはこれだけ騒がれているのに明確な証拠がないということは、おそらくシロなんだろうと思います。おそらく、プログラムを解析したり、送付パケットを調べたりしたハッカーがすでにいるだろうから、怪しい挙動があったら、もっとずっと大騒ぎになっているだろうと思うのです。 しかし、いったいどんな情報を送っているのかというのは気になります。個人を特定するような情報さえ送らなければOKかというと、そうともいえません。 たとえば、IEにはオートコンプリート機能があり、JWordに限らず、GoogleとかYahooとかで入力した検索語もPCに保存されています。どんな用語が検索サイトで頻繁に検索されているのかという情報は、Jwordにとっては、とても有益な情報だと思うので、こういうものを送っている可能性も捨て切れません。 そうすると、たとえばAV女優の名前なんかを検索した情報(笑)などが、その人の知らないところで流出していることになります。これを探したのは誰かという情報は発信しないにしても、気持ちのよいものではありませんね。 ということで、個人を特定するような情報を発信しないにしても、いったいどんな情報をJWordに送っているのか、教えて欲しいと思います。JWordへの質問として、よろしくお願いします。 |
▼JWord回答 |
まず、個人を特定する情報は一切送受信いたしておりません。実際に送受信されるのは、インストール及びアンインストール時の件数を把握するためのカウントと、ブラウザよりURLでない文字列を入力した際のキーワードとなります。 |
Q2.「ここから日本語を検索できます」がエクスプローラでも表示される件(#Q2) |
JJWordをインストール後、IEのアドレスバーに移動すると「ここから日本語をで検索できます」というポップアップヒントが表示されます。 それはいいのですが、エクスプローラのアドレスバーでも表示されてしまいます。エクスプローラには出して欲しくないのですが、設定できるようになりませんか? |
▼JWord回答 |
ポップアップヒントを出さなくすることは可能です。IEの[インターネットオプション]−[詳細設定]−[JWord(日本語キーワード)]内の『アドレスバーにヒントを表示する』のチェックをOFFにしていただければポップアップヒントを非表示にすることができます。 JWordサイト上にて、上記内容の説明ページを表示していますので、ご参照下さい。 →http://www.jword.jp/install/setup-4.htm (IEではない)エクスプローラのアドレスバーにも表示されてしまう件については、現在は判断がつかない(編者注:コンポーネントからしてみると、宿主がIEなのかエクスプローラなのかを見分けることができない)ため、新しい方法(後述)でできるようにかどうか、調査します。 |
■つっこんだやりとり |
本件については、私自身も、「エクスプローラのアドレスバーに環境変数文字列("%TEMP%など")を入れた場合も検索に流れてしまい、環境変数の指すフォルダを表示できないのをどうにかしてほしい」ことを聞いてみたが、これについても、現在採用している方法では検索文字か環境変数かの区別を行っていないとのことでした。 |
Q3.強制的にJWordをインストールしてしまうソフトが存在する件について(#Q3) |
大抵のJWord同梱オンラインソフトは、インストール前にJWordを入れるかどうか選択できますが、ごくたまに、選択できないものがあります。同時にインストールされるという告知もないため気が付かないうちに入ってしまうこともあります。(たぶん、長い使用許諾の下の方に書いてあるのでしょうけど。) |
▼JWord回答 |
今現在、ソフトウェアメーカまたはソフトウェア作者の方々へは、主にユーザにインストールの可否を問うダイアログボックスを表示する方法での同梱を提案いたしております。しかしながら、実際のところは、各ソフトウェアメーカ/ソフトウェア作者の方々にその判断(インストールの可否を問うダイアログを入れるかどうか)を委ねております。 |
■つっこんだやりとり |
このような事前告知のないソフトウェアに対して、なんらかの対応をとっていくかどうかについても聞いてみました。 (編者注:このときは、事前の調査で挙げられた具体的なソフト名を交えて行われましたが、ここではソフト名は伏せさせていただきます)
|
Q4.スパイウェア疑惑について(#Q4) |
ネット上の一部などで、いまだにJWordがスパイウェアだと言われていることについて、どう思いますか? |
▼JWord回答 |
非常に残念です。JWordはスパイウェアではございません。ただ、そのように捉えている方がいらっしゃるのも事実。その疑いを晴らすべく、(例えば情報の公開など、今回のような機会を通して)努力してまいります。 |
Q5.CnsMinが対策ソフトで検知されてしまうことについて(#Q5) |
Wordが未だに海外のスパイウェア対策ソフトなどでスパイウェアと検出されるのは、メインモジュールとして使っているCnsMin.dllのせいですが、それならいっそ、同じ機能をフルスクラッチで開発し直すわけにはいかないのでしょうか。 もちろん、開発工数などを考えるとそう簡単にはいかないでしょうが、基本的にはアドレスバーに入力した日本語をJWordのサーバーに送るという程度の機能なので、検出され続けるデメリットを考慮するとコストをかけてでもやる意味はあると思います。 |
▼JWord回答 |
海外のスパイウェア対策ソフトについては、日本語でのインストール警告をうまくご理解いただけなくスパイウェアに指定されてしまったケースもあり、該当するメーカー様に言語の問題や日本国内での普及状況をご理解いただくことに注力しております。 |
Q6.自動アップデート確認の表示方法について(#Q6) |
今は入れていないせいか画面をすぐ見ることは出来ませんが… 会社のパソコンにJWordをインストールしたとき、うっとおしかった記憶があります。 すまなそうに顔を出しては、"更新しない"をクリックすると、物凄い勢いで隠れるという、ネズミみたいな動きをするのが印象的でした。 ですので、質問として、 「今でもその機能はついているのか?」 「ついているとしたら、表示させない方法はあるのか?」 よろしくお願いします。 |
▼JWord回答 |
現在JWordが行っているソフトウェアのアップデート更新の告知方法は、多くのセキュリティソフトが実行される際のステータスを通知されるディスプレイ画面上の右下部分で設定しています。一般的にユーザー様がメール送受信等でよく視認されやすい場所が適切と判断して画面右下の場所を採用しています。 ちなみに、表示させない方法がございます。[インターネットオプション]−[詳細設定]−[JWord(日本語キーワード)]内の『自動更新を有効にして最新のプログラムを利用する』のチェックをOFFにすれば、自動更新を告知することはございません。 JWordサイト上にて、上記内容の説明ページを用意していますので、ご参照下さい。 → http://www.jword.jp/install/setup-4.html |
■つっこんだやりとり |
質問者の質問意図としては、ネズミのようなトリッキーな動きをすることが気になるということでしたので(出てくるのも消えるのも同じ速度で良いのではないかとのことでしたので)、この点について聞いてみましたところ、表示したり隠れたりする時の速度を調整するソフトというのはあまり聞いたことがないが、できないことではないので、持ち帰り検討させていただきたいとのことでした。 |
Q7.その他、細かい質問(#Q7) |
●Q7-1.JWordの使用者からの質問で最も多いものは何か、教えてください。(#Q7-1) |
▼JWord回答 |
もっとも多い問い合わせは、「アドレスバーの履歴を削除したいのだがどうすればいいか?」です。 この削除は、[インターネットオプション]−[詳細設定]−[JWord(日本語キーワード)]内『JWordで検索した履歴をアドレスバーから削除する』のチェックをONにするか 『JWordで検索した履歴をアドレスバーに表示する』のチェックをOFFにすれば履歴を削除することができます。(編者注:チェックボックスを変更後、[OK]ボタンを押すことで、実際の削除が行われます) (一旦履歴を削除すると、復元ができませんので注意が必要です) |
●Q7-2.JWordのアピールポイントを改めて教えてください。(他の検索エンジンとの違いや、GoogleのI'm Feeling Luckyとの違いも教えてください)(#Q7-2) |
▼JWord回答 |
JWordの特徴として、社名・サイト名等で検索すると、適切なサイトに誘導する機能を有しています。この機能を提供するに当たって、検索結果として提供されるキーワードを現時点で20万語以上保有しています。この20万語以上のデータは人的なチェックを介して、有害なサイト情報を除いて適切なサイトを検索結果に表示させるために日々注力しています。 |
■つっこんだやりとり |
JWordとしては、インストール方法やスパイウェア疑惑についてよりも、JWordの機能のアピールをしたいとのことでした(以前、あるところからの取材を受けたときも、機能のアピールを必至に行ったにもかかわらず、インストール方法の部分にばかりフォーカスされており、がっかりされたとのこと)。 |
■ところで…… |
(Q)ところでこの人的なデータベースの形成が、一部のユーザには「情報操作をしている」と捉えられてしまっているようなのですが、この点はどうお考えでしょうか。 (A)人的なデータベースの作成では、人の手をかけた良いものが集まるものと考えます。対するロボットによるクロールは、お金がかからない方法ではありますが、例えば(不当な手段による)検索結果上位争いが起きるなどの問題もあります。人的な方法がよいか、ロボットによる方法が良いかは、最終的にはユーザーに判断していただきたいと思います。 (Q)そういえば、インターネット上の情報を見ていましたら、この情報操作は中国政府による情報操作の介入だとかいっている人がいましたよ。(笑) (A)もしそうだとしたら、ここは中華料理屋だから、すごい企みになりますね。(笑) (Q)(笑)(編者中:今回の企画の事前打ち合わせは、都内の某中華料理屋で行われました) |
●Q7-3.JWordを同梱しているパートナー(法人/個人)に何かあればお願いします。(#Q7-3) |
▼JWord回答 |
パートナー様へ(法人・個人問わず) JWordのサービスは、パートナーを通じて普及いただいていることによって成り立っています。心から感謝しております。今後もご協力のほどお願い申し上げます。 また今後は、社会的に貢献できるようなことを、パートナーやユーザーの皆様と共に行っていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 |
●Q7-4.最後に、JWord利用者にひとことお願いします。(#Q7-4) |
▼JWord回答 |
JWord利用者様へ ご利用いただきましてありがとうございます。サービスの内容について、この記事を通して少しでもご理解いただければ嬉しく思います。皆様のサービスの改善などの要望がございましたら、是非ご教示下さい。 |
■最後に |
今回は私にとってもJWord株式会社にとっても、非常に有意義な機会となったと考えています。 特にJWordにとっては、今回の企画のように、まとまって要望や質問が寄せられるケースはこれまでになかったため、JWord株式会社では、今回寄せられた要望や質問が非常に貴重な情報となるそうです。 今後も、JWordのサービスに関して質問や要望があれば、INASOFT宛てでもJWord宛てでも構いませんので、どんどんお寄せ下さい。 (INASOFT宛てに寄せられ場合は、ある程度まとめた上でJWordへ転送することになるかと思います) |
今回の企画では、多くのユーザの皆様から、ご質問やご要望のメールをいただくことができました。また、今回の企画を実現するにあたり、JWordの担当の方には多くのご協力をいただきました。ありがとうございました。
今回の意見募集に限らず、JWord同梱の経緯を説明して欲しい旨の問い合わせはちらほらいただいています。また、そういった文章を公開することで、今後、JWordの同梱を考える他の作者への道しるべになるのではないかという意見もいただいています。
そこで今回は、JWord同梱に至る経緯(主に作者側の考えによるもの)を公開します。
(この文章は今回新たに書き上げたものではなく、事前に書いてあったものを切ったり貼ったりしたものだったりするんですけどね)
JWord同梱開始にあたり、ある程度、ユーザからの反発があるだろうことが予想される。これは、インターネット上でJWordに関する情報を見る限り、あまり良好とは言いがたい評を下しているサイトや掲示板の意見等が多いためである。 そこで、どうしてそのような評価が出てきてしまうのか、調査をしてみた。その結果、次の2つの情報にたどり着いた。 1.JWordに対する評価 (1)だいぶ以前にJWordは「ユーザの同意を得ずにプラグインを配布する」という、悪意があるといわれても仕方のない方法で配布をしていたとの情報が得られた。 (2)インターネット上では、JWord(CndMin)はスパイウェアであるという疑惑が蔓延している。 この情報に対し、自分が下した判断は以下の通りである。 (1)については、どうやら事実らしいという考えに至った。しかし、現在ではそのような配布方法は行われているケースは少なく、現在下すべき判断とは無関係であると考えた。 (2)については、スパイウェアであることを事実とする確証は得られなかった。むしろ、信頼性のあるサイトや、大手掲示板の情報を見る限りでは、「凄腕のハッカーが解析した結果、スパイウェアとしての活動があるようには見えなかった」という結論を下していることもあり、この噂は虚偽であると判断した。 2.JWordを取り巻く状況 また、JWordを取り巻く状況についても調べてみた。その結果、次の2つの情報にたどり着いた。 (A)インターネット上には、JWordはスパイウェアであるという噂が蔓延している。 (B)一部のウィルス対策ソフトには、JWordをスパイウェアやブラウザハイジャッカー(以下、これらを総じてマルウェアと呼ぶ)として検知するものが存在している。 この情報に対し、自分が下した判断は以下の通りである。 (A)は、前項(1)より、確証性の低いものであると思われた。 (B)は、その後得られた様々な情報により、次のような悪循環により存在しているのであろうと想像された。 1.(A)の噂により、JWordをマルウェアとして検知するものがあらわれる。 2. JWordはマルウェアではない旨の申し出がなされる。 3. 大手ウィルス対策メーカーや、しっかりしたサポートのあるウィルス対策メーカーでは、マルウェアとして検知しないよう対策が施されるが、フリーだったりDB管理がずさんなウィルス対策メーカーの場合、一度認定したウィルス定義を撤回することを様々な理由で拒む。例えば、「日本語でしかインストール警告の出されないソフトは英語圏の人には理解できず、警告を表示していないのと同じだから、マルウェアと同じである」など。 4. JWordがマルウェアとして検知されるので、(A)の噂が再発生する。 3.以上のことから言えること これらのことから、「スパイウェア説は嘘である可能性が高く」「このような噂が発生することは、JWordに対する正しい周知がなされていないためだ」という結論に達した。 特に、怠慢な態度をとる一部のウィルス対策メーカーには怒りすら覚えた。 以上のことから、JWordに対する正しい知識を広め、一部のウィルス対策メーカーへの反論の意をこめて、JWordの同梱を決めた。 これはリスクの高い賭け(ハイリスク)であることに間違いはないが、JWordの同梱により多少の利益を得ることができるので、同時にハイリターンであるとも言える。ハイリスクハイリターンは望ましい賭けであると考える。 |
なお、同梱の経緯について、作者側視点だけを書くのもなんだか味気ないので、JWordの担当の方にも、「作者への問い合わせまでの経緯」を聞いてみました。
同梱をご提案するソフトを選ぶにあたり、まずは、ソフトそのものや、運営されているサイトに共感を持てるものを選んでいます。 その上で、具体的にどんなことをしているソフトなのかを調べ、提携先としてのメリットがあるかどうか理解し、さらに他の色々なサイトからの情報も収集して、提案のメールを出すかどうかを判断しています。 INASOFTの場合、サイトの内容を見て、「他の人に自分の意志を伝達しようとしている意思」を感じました。そして、この人ならば自分の話を聞いてもらうことができるだろうと思い、提携のメールを出させていただきました。 |
ありがとうございました。
以前よりJWord同梱の経緯を説明して欲しいという問い合わせはちらほらあり、個別の回答はしてきました。
「問い合わせがある程度溜まったらWeb掲載」というのはいつものパターンではありますが、どうせやるならババーンとやりたいなぁという思いがありまして、今回の企画をぶち上げるに至りました。
今回の企画構築にあたり、質問をお寄せいただいたユーザの皆様に感謝いたします。また、今回の企画に全面的にご協力いただいたJWordの方にも感謝いたします。今回の企画はどう考えても一人では実現不可能なものでしたので、もし皆さんからの協力がなければ、この企画は初めから頓挫していたことでしょう。
さて、今回公開したこの文章で、目的としていた事項はだいたい果たせたのではないかなと考えています。事前調査をしてみた感じだと、こんな風にデカデカとJWord同梱をお知らせしているページは見ませんでしたので、ある種の良い刺激になるんじゃないかと期待しています。
--- この部分には以前、誤解を招きかねない表現の文章が書かれておりましたので、一部削除しています。 ---
そういえば、どっかの掲示板で「あいつは金に目がくらんだか」とか書いている人がいたんですが、聞き返してみたいですね。「おまえは金に目がくらまないのか?」と?おまえは飛天御剣流かと?まぁなんですかね。自分を例外にすれば、かっこいいことなんて、いくらでも言えるんです。
でもまぁ、このサイトも、過去半年間は「隠れて」と見られていたのかもしれませんから、あんまり人のことは言えないかもしれませんね。作者からすれば、質問が来ないから何もしないというスタンスが濃かったりしますが、ユーザからすれば「いつ情報公開するんだろう?」と待ちこがれていたりするのかもしれませんし。
有名な話なんですが、「異常動作を報告する人はたくさんいるけど、正常動作を報告する人はほとんどいない」という話があります。オンラインソフトを配布していると、この話はよく当てはまります。
INASOFTで配布している「すっきり!! デフラグ」についてもありました。「あるスキャンディスク関係の機能について多くの不満が寄せられたので修正してみたら、その10倍の量の苦情が寄せられた」なんてことが。
「便りがないのは良い便り」なんて言葉がありますが、ソフトの作者って、そんな中で生活をしています。そういえば、Unixのコマンドもそうですよね。コマンドは異常終了するとコンソールに文字が並びますが、正常終了してもコンソールは何も出ません。ひょっとすると、コンピュータ的な文化と言えるのかもしれません。
今回のJWord同梱についても、ユーザからの反応がほとんど見られませんでしたので、肯定応答と捉えざるを得ませんでした。しかし、前例のごとく、「秘密のうちに配布している」と思われていたのだと嫌なわけで………。でも否定応答があるのならば、通例通り直ちに大量の苦情が寄せられているはずなわけで………。JWord問題に限ったことではありませんが、新機能の追加は常に悩みがつきものです。
そんなこんなではありましたが、アンケートの実施に至りました。実施結果を見る限りでは、疑問や質問に分類されるメールたくさん寄せられはしましたが、否定応答に分類されるメールはほとんどなく、安心しました。
やはり「事前に告知をきちんと行っている」「このダイアログを表示しないという選択肢がある」というあたりで高評価を得ているようで、情報公開の方針に間違いはなかったなということのようです。
しかしなんですかね。こっそりと配布している人(強制インストールをしているソフト)が、いまだに存在しているというのは憤りを感じますね。そういった人たちに「配布対象者」を奪われるってことは、こっちにとってみれば損害になるわけですから、とっとと是正措置をして欲しいものです。というわけで、JWordの担当さんの今後に期待します。
さて、参考に…というわけではありませんが、INASOFTで採用しているJWordのインストールダイアログの出し方を書いておこうかと思います。このダイアログは、ソフトウェアのインストール時に表示され、ユーザの意志を確認します。
よく書いていることですが、ユーザの皆様には、JWordの機能をよく理解してもらった上で、余計なうわさには判断されずに、インストールするか否かの判断をしていただきたいと思います。ソフトウェア本体の動作そのものには、JWordの機能自体は必要ありません。「作者の収入の足しになるのなら…」という判断も無しです。ユーザ自身が、自らの環境に必要と感じたら導入してください。
どこでも触れられていませんが、この「同梱」というJWordの配布方法は「従来にはない新しいタイプの配布方法」だと考えています。新しいものに拒絶反応を起こすのは人間の本能かと思いますが、必要以上に拒絶反応する必要はありません。冷静に判断を行って欲しいと思います。
また、疑問や質問があれば、問い合わせを行いましょう。以前、ある掲示板で「このソフトのこの機能、バグったままでまだ治ってねぇ」とかってグチっている人を見かけましたが、ソフトウェアは自然治癒しません。作者に教えてあげないと、一向に治りません。
JWordについても同様です。気に入らない機能があったり、不満に思う機能があったり、逆に延ばして欲しい機能があったら、是非、JWordへ問い合わせを出しましょう。きちんとした対応を返してくれるはずです。(現在は存在しません)