自作PCやPCパワーアップに役立つ情報をお届けする「最新PCパーツラボ…
(2010年3月12日掲載)
FinePix F200EXRのクチコミ掲示板をチェックしてみると、裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」という今話題の撮像素子を採用するソニー「サイバーショット DSC-WX1」と、高感度性能について比較・検討する内容の書き込みがチラホラと見られる。確かに、Exmor Rも高感度に強い撮像素子としてすぐれた評価を得ており、FinePix F200EXRとサイバーショット DSC-WX1のどちらが高感度に強いのか非常に気になるところだ。
ただ、サイバーショット DSC-WX1は有効1020万画素(1/2.4型)で、FinePix F200EXRは、「高感度・低ノイズ優先」利用時で有効600万画素(1/1.6型)。画素数に差があるため、並べて比較してみても安易に結論を出すことはできない。それを踏まえたうえで、参考までに両機種で同じ被写体を撮影した写真サンプルを掲載して比較してみる。
富士フイルム「FinePix F200EXR」 |
|
(左)オートホワイトバランス、露出補正+0.3、焦点距離6.4mm(35mm判換算で28mm相当) (右)オートホワイトバランス、焦点距離6.4mm(35mm判換算で28mm相当) |
ソニー「サイバーショット DSC-WX1」 |
|
(左)オートホワイトバランス、焦点距離4.25mm(35mm判換算で24mm相当) (右)オートホワイトバランス、焦点距離4.25mm(35mm判換算で24mm相当) |
※以下の感度別の画像は、撮影写真から300×225ドットをピクセル等倍で切り抜いた画像です。左右の画像とも、クリックするとリサイズ・補正を行なっていない撮影写真(2816×2112ドット、3648×2736ドット)が別ウィンドウで開きます
くどいようだが、画素数に加えて、レンズのスペック・焦点距離(FinePix F200EXRは広角28mmスタート、サイバーショット DSC-WX1は広角24mmスタート)、露出の傾向(FinePix F200EXRは、サイバーショット DSC-WX1よりも暗めの露出傾向)、ノイズリダクション処理の方向性などが両モデルで異なっているため、高感度撮影性能の優劣の結論を出すことはできない。ただ、上のサンプル写真を見る限りでは、ノイズ低減力については、サイバーショット DSC-WX1がリードしているのは間違いない。いっぽう、解像感については、FinePix F200EXRのほうが上回っている印象を受ける。両モデルともISO800までは常用できる範囲で、ISO1600をどう判断するかで意見が分かれるところだろう。
ちなみに、スーパーCCDハニカム EXR 搭載コンデジの2号機となる「FinePix F70EXR」には、連続4枚を連写・合成することでノイズを打ち消す「連写重ね撮り」という新しい機能が搭載されている。この機能を利用すれば、ノイズをかなり少なくできるはずだ(ただし、画素数は500万画素に限定される)。
対するサイバーショット DSC-WX1には、連写した6枚の写真を重ね合わせて、さらなる低ノイズを実現する「手持ち夜景モード」「人物ブレ軽減モード」という、話題の機能が備わっている。こちらはフル画素(1020万画素)での重ね合わせが可能という、かなり高度な技術を使ったものだ。試用してみた限りでは、現在のコンデジとしては頭ひとつ抜け出たノイズ低減を実現できる撮影機能と感じられた。
【今回の検証結果】
富士フイルム「FinePix F200EXR」は、期待どおり、高感度性能にすぐれるデジカメである
・FinePix F200EXRの高感度性能は、現在のコンデジ製品では最高レベル
・単にノイズを減らすのではなく解像度をキープするのが特徴
・「Exmor R」を搭載する「サイバーショット DSC-WX1」と比べると、ノイズ低減力では、サイバーショット DSC-WX1が上、解像感ではFinePix F200EXRが上回る
※価格.com最安価格は2009年11月6日現在のものです
Copyright (c) Kakaku.com, Inc. All Rights Reserved. 無断転載禁止