悪質な飲酒運転事故は、いまだに無くならない。東署が今月逮捕した建設業の男は、ひき逃げ事故を起こした直後、知人宅で服を着替え、スナックに移動して焼酎1杯を注文。あたかも事故後に飲酒したように工作し「自分は助手席にいた」と、うその110番をしたという。
しかし、署員はあきらめなかった。聞き込み捜査で、男が事故前に飲食店で深酒していたことを突き止めた。更にハンドルと、男が脱いだ服から微量の血液を採取。DNA鑑定で一致させ、男が運転席に座っていたことも確信した。2月5日深夜の事故発生から実に12日後の17日、男を危険運転傷害容疑で逮捕に踏み切った。
地道で粘り強い捜査が、言い逃れを許さず、容疑を白日の下にさらした。
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2010年3月8日 地方版