英訳してみる
 我が家では、「Sleipnir」 というブラウザを使って、インターネットをやっていますが、最近、このブラウザには、 exciteの翻訳サービスを利用した、 英訳の機能があることに気付きました。
 そこで、このサイトの各ページを英訳してみたら、こんなことになりました……というのを、一部抜粋してみます。
(緑が原文、赤が訳文です。)
 お断りしておきますが、今回は画像がなく、本文はだらだらと長いです。十分なお時間のあるときにでもお楽しみいただければ幸いです。

 まずは、表紙より。このサイトのキャッチコピー。
〜GSX−R乗りのための、健全な出会い系サイト!?〜
Healthy encounter system site for -GSX-R riding!? -
 ……まぁ、普通というか、わりとまともですね。
 余談ですが、この「健全な出会い系サイト」というコピー、最初の頃は、他にも何種類か用意して、 不定期・ランダムに変えていく予定でいたのですが、他のコピーを考えているうちに、リンクしてくださったサイトで、 サイト説明文代わりに使われる、というパターンが多くなったので、そのまま固定してしまいました。

銘車・SUZUKI GSX-Rシリーズの「国勢調査」実施中!
Under "national census" enforcement of 銘車 and SUZUKI GSX-R series!
 ……「銘車」は訳せなかったようです。それよりも、間の「・」のせいか、「銘車」とGSX-Rが、全く別物のような表現になってしまっています。

 国勢調査のページの説明。訳そのものはまともだと思いますが、2行目の下線部分に注目。
・全国分布マップ&グラフ
・都道府県別オーナーズリスト&リンク集
・参加専用ゲストブック
- National distribution map & graph
- The owner ZURISUTO & link collection classified by all prefectures
- The guest book only for participation
「オーナー・ズリスト」って(笑)。
 和製英語(?)をはじめ、固有名詞以外の片仮名表記の言葉は苦手らしく、他にも「サスセッティング」「ツアラー」がそれぞれ「SASUSETTINGU」「TUARA-」になったりします。

こちらにも是非お立ち寄りください。
Please drop in also here by all means.
 旦那のサイトへのお誘い。「立ち寄る=drop in」って、実際に使う表現なんでしょうけど、なんだか穴にでも落っこちるような感じですね。

編集人の亭主がお送りする、バイク・B級グルメその他の「まるで総合的でないサイト」
The maximum tie-up site!? Edit people's husband sends. A motorbike and Class B gourmet, and others "The site which is not completely synthetic"
 で、旦那のサイトの説明文。
 内容はともかく「編集人」の訳。「Edit piople」……まるで数人がかりで作っているみたいですね。「編集者」にすれば、ちゃんと「Editor」と訳してもらえるのでしょう。

私の愛車も、こころもち
Its own car of mine is also feeling.
 編集人は「こころもち」という言葉を、遊び半分で、「ちょっとだけ」という意味で使っているのですが、そういう遊び心(?)を、翻訳エンジンに理解してもらうのは、難しいようです(笑)。
 もっとも、本来の言葉としては合っていますが。

バナー大放出
Banner large discharge
 まさに大放出(笑)。

ハーボットの「専務」がいます。/・専務と遊ぼう!
HABOTTO There is a "managing director."/- I will play with a managing director!
 言うまでもなく、編集人は、このサイトに来てくださる人に対して、「専務と遊びましょう!」と呼びかけているのですが、やはり翻訳エンジンには、そこまでは読みきれないようです。
 ちなみに、日本の、特に中小〜零細企業では、「専務=事実上の副社長」というパターンが多いようで、以前やっていた、名刺を作る仕事でも、英語版の名刺を作る時、 「専務」は「Vice President」と書くよう、注文されることが多かったです。参考までに。
 なお、「ハーボット」のスペルは「Harbot」ですが、これは仕方ないですね。

春だより2
It is 2 rather than it is spring.
 表紙の写真のタイトル。勿論、本来は「春便り」なのですが……
「春だ」よりも、「2」の方が良い、ってことらしいです(笑)。
 関係ないけど、写真もいい加減変えないとなぁ……。

 続いて、「国勢調査」のページ内より。
編集人より重要なお知らせ
Information more important than edit people
 これも、上の「春だより」と同じパターンですが、編集人よりもお知らせの方が大事なようです(笑)。
 原文の意味がどうあれ、「より」という言葉が入ると、強制的に比較文として解釈されてしまうのでしょうか?

 茨城県の地名。
 編集人も住んでいる ひたちなか市 は、The city in ひ ですって(笑)。
「ひ」の中の市……「たち」はどこへ行った?
 それから、 常北町Usual state Kitamachi ……。
「平常どおりの北町」らしいです(笑)。
「五霞町」とかはちゃんとそのままの読みのローマ字に変換されたのに、なんでだろう?

 ひたちなかと同じパターンで、さいたまTorn まさいたま市 だと、ま City which tore )になりました。
 裂いた「ま」……。なんだかスプラッタですね。
 どうやら、合併などによって出来た、比較的新しい自治体名などは、まだ辞書に登録されていないもようです。それが証拠に、「日立」「土浦」などは、 ローマ字表記に変換してもらえます。
 ところで、当然、各都道府県名もそれぞれローマ字に変換されますが、「茨城」が「Ibaragi」なのはいただけませんな。正しくは「Ibaraki」。

 オーナーズリストより、私のR400Rの説明文。
'03エビ耐出走車両です。
They are race entry-proof [ '03 shrimp ] vehicles.
 耐「'03年の海老」車両……。この訳文から、原文の意味を引き出すのは、もはや不可能ですな(笑)。
 もっともこれも、ちゃんと「エビス3時間耐久レース」と表記していれば、それなりに意味の通じる訳文になったかも知れません。
 仕方ないといえば仕方ないのですが、とにかく、固有名詞、特に片仮名以外には弱いようで、例えば編集人の「ナオミ」という名前は、元々英語にもある名前なので、 「Naomi」と訳してもらえますし、それ以外にも、片仮名の名前は、だいたいローマ字か、同じ読みの英語があれば、 それに変換してもらえますが、編集人の旦那の名前「しんいちろー」は訳しようがないらしく、元々の平仮名表記のまま。しかしそれはまだいい方で、 平仮名の名前は、ワケがわからない変換をされる場合があり、例えば「のりやす」さんだと「paste and す」とされたり、「しんいちろー」も、 掲示板などで間違えて「しんいちろう」と書かれた時などには、「しんいち wax」にされることもあります。
 漢字の名前はどうかというと、「佐藤」「鈴木」などの比較的ポピュラーな苗字はローマ字に変換してくれますが、下の名前、 例えば「千春」さんは勝手に「thousand spring」と訳されてしまったりします。

 さて、お次は、このページのバックナンバーから。
よこはま、たそがれ。2(みなとみらい編)
Width is ま and dusk. 2 (wholly らい editing)
「横は、ま、そして夕暮れ」はまだしも、「みなとみらい」の部分も、何だかワケわかんなくなっていますね。

直線距離でおよそ5km程度と、 微妙な距離感のところ
-- distance in a straight line -- about about 5km It is in the place of a delicate sense of distance.
「about」が2回重なってしまいました。確かに原文でも、「およそ」「程度」のどっちか片方だけでも、意味合いとしては十分ですものね。
 それより「微妙な距離感」の訳が、まさに微妙な感じ。

旦那は、「頭文字D」のゲームに挑戦します。こういうゲームは苦手な私は見てるだけ。
A master challenges the game of "Initial D." I with such games weak am only looking.
 直訳すれば、「このようなゲームに弱みを持つ私は」ってところ? にしても、「頭文字D」もちゃんと「Initial D」と変換されているぞ。

ところで、コスモワールドは、入場料を取らないところがエライですね。
By the way, is the place where a KOSUMO world does not take an admission fee ERAI?
 これも、片仮名で書いてしまったため、「偉い」の意味がわからなかったらしい。
 しかも文末の「ですね」のせいか、妙な疑問型の文になっています。

LPレコードサイズの皿てんこもり4枚分。
皿てんこ of LP gas record size is also four り
「液化プロパンガスレコードのサイズの 『 皿てんこ 』 もまた、4つの 『 り 』 である」
あっはっは〜。
 この部分は「よこはま、たそがれ」(マリンタワーのことを書いた方)の回からの引用ですが、この回で使っている写真のキャプション(※)のうち、 「旦那@動物好き」というのが、「master@animal lover」と訳されていました……。
※ 指定したHTMLファイルの全てを翻訳してくれるので、キャプションまで訳されるのです。

下手すると30年ほど前の製品です。
In the worst-case scenario, it will be a front product for about 30 years.
 なんだか随分、深刻な感じになりました。
 しかも、「前」が、時間的な意味の言葉ではなく、位置的な「前」になってしまっています。

戦車でドン!富士総合火力演習
It is a boss with a tank! The Fuji synthesis fire power exercise
「ドン」→「首領」→「ボス」といったところでしょうか。

ではまず、そのT氏がいたK大関連
Then, K Ren Ozeki who had the Mr. T first.
「K大学に関連した」が「大関のK連」になってしまいました。
 この場合の「大」も、訳するのが難しいらしく、他にも、前後の文脈の関係からか、「K large」とか「K size」などと訳されている場合もありました。

「とある男のヌード写真集」にまつわるエトセトラ
Etc. which coils round "a certain man's nude photo collection"
 一瞬、「緊縛ヌード」かと思ってしまいました。(そういう発想も、どうかと思う。)

 ちょっと長い引用ですが、これは、元の日本語がきちんとしていれば、それなりの訳文になるという例です。
スキーの時もそうでしたが、初心者にとっては、リフトから降りる時が一番難しい。
 今回も転んで、アイスバーンで膝を打ち、こんなになりました。
 次に行く時には、プロテクターを用意したほうがよさそうです。
Although that was right also at the time of skiing, for a beginner, the time of getting down from a lift is the most difficult.
It also fell over this time, the frozen ski slope struck the knee, and it became like this.
Next, it seems to be better to prepare a protector, when going.
「こんなになりました」の部分も、併載の写真を見れば、きっと外人さんにも分かってもらえる……はず……。

 これも、ぱっと見、比較的きれいに訳されたなぁ、と思ったら……
 途中、談合坂S.A.のレストランにて、「カレーほうとう」 なるものを食べてみました。
 思った以上に美味しくて、 スタンダードな味噌仕立てのものよりしっくりくる感じです。
It is "curry noodle" in the restaurant of consultation hill S.A. the middle. The thing was eaten.
It is delicious more than it considered. It is the touch which comes exactly from the thing of a standard bean paste cut.
「ほうとう」が「noodle」にしかならないのは仕方ないとして、「談合坂 = consultation hill」って……(笑)。
 しかも「味噌仕立て」の「仕立て」の部分は、どっちかというと服を仕立ててるみたいだし。
 そして改めて訳文を読み直すと、「中ほどの、談合の丘S.A.のレストランに、『カレーヌードル』があった。その物が食べられた。 それは味噌で切った物から正確に来る感触である。」
「しっくり 『 来る 』」という言葉のせいでしょう、先ほどの「編集人より重要なお知らせ」とは逆で、元々この文では比較で使っている「より」が、 「from」と訳されているのがポイント(?)。

「M」はいわゆる「横浜『家系』」のラーメン店でしたが、
Although "M" was the so-called ramen-noodles store of "Yokohama "family-line""
 ここでいう「家系(いえけい)」というのは、分かる人には分かる、そういうラーメンのジャンルなのですが、これも、 翻訳エンジンには分からなくても仕方ありませんね。

飛ばさない
It does not fly.
 引用元(「突っ込んであげたい」の回)をご覧いただければわかると思いますが、この場合の「飛ばす」は「スピードを出す」です。

「鬼のよーに飛ばしまくる人」
"-- a demon -- man" earnestly flown to -
「真面目に飛んで行った、悪魔のような男」???

 最後に番外編というか、旦那のサイトから。
 実はこの一言が、今回このページをこのテーマで作るきっかけとなりました(笑)。
ビールのつまみにもなります。
It also becomes the knob of beer.
 「おつまみ」が「取っ手」に……???。
 引用元は、旦那のサイトの最新のツーレポです(ついでに、当然ながら「ツーレポ」という言葉も、正しく「touring report」などと訳してもらえるはずがなく、 「two report」となっていました)。このツーレポは「PART OF 奥の細道」と銘打っていますが、「奥の細道」は、「Narrow Road to the Deep North」と格好良く訳されました。 英語圏でも文学作品として広く知られ、おそらくはこのタイトルで翻訳・出版されているからでしょう。

 結論:日本語は難しい。(←そういう問題か?)

(2004年5月14日)