小島麻由美 4年ぶり8枚目のアルバムを高音質HQDで販売開始
小島麻由美の8枚目となるニュー・アルバム『ブルーロンド』。先行でリリースされた「メリーゴーランド」や「アラベスク」はもちろん、意匠を変化させながらも”スウィングする日本語の歌”を軸に、数多くの冒険的な要素を取り入れた作品に仕上がっています。ototoyでは、気軽に聴けるmp3と、レコーディング・スタジオと同じ空気を味わうことのできるHQD(24bit/48KHzの高音質WAVファイル)で販売します。リスナー達を魅了し続ける独自のコンボ・サウンドとともに、唯一無二の世界をどうぞ。
購入特典 :
『ブルーロンド』をご購入頂いた方には、「小島麻由美サイン画像」と「オリジナル・ウェブ・ブックレット」をプレゼントします。楽曲購入後、下記のリンクよりダウンロードください。
・『ブルーロンド』のダウンロードはこちら
・特典1 : 小島麻由美 サイン画像のダウンロードはこちら(アルバム購入後にダウンロードください。)
・特典2 : オリジナル・ウェブ・ブックレットのダウンロードはこちら(アルバム購入後にダウンロードください。)
INTERVIEW
初めて小島麻由美を聴いた時の衝撃をまだ覚えている。比喩ではなく、スウィングが起こす風圧をスピーカーの穴から感じた。こんな事があるのかと思った。
ジャズ、フレンチ・ポップ、ブルース、昭和歌謡、ロックステディや童謡、それぞれの要素が少しずつ混ざって、そこにかわいらしくも毒の効いた歌詞と声が乗れば「小島麻由美」というジャンルになる。そんな唯一無二の音楽を作り続ける彼女も今年で活動15年目に入るが、今作『ブルーロンド』で大きな変化が訪れた。13年間彼女を後ろから支え続けたドラマーのASA-CHANGが離れ、元デキシード・ザ・エモンズの八馬義弘を新たなドラマーとして迎えることになったのだ。彼女のスウィングにはASA-CHANGのドラムが欠かせないと決め込んで勝手に不安になっていたが、今回の音源を聴いて恥ずかしくなった。彼女はスウィング以外も凄いのだ。そしてその可能性を広げたのは間違いなく八馬のドラムだ。8曲目の「大きな地図」は、今までにない、癖のないストレートにロックでポップな曲に仕上がっている。15年目にして変化する小島麻由美の音楽を、彼女の音楽を聴き続けてきたファンにも、今まで聴くことが無かった人にも、目撃して欲しい。
インタビュー&文 : 水嶋美和
八馬さんのドラムを聴いた瞬間に「やったー! 」って思った
―― 4年ぶりのアルバム・リリースとなりますが、その間どのような音楽活動をされていましたか?
2006年に前作『スウィンギン・キャラバン』を出して、その翌年にベスト盤の『a musical biography 2001-2007』を出して、08年からまたライヴもちょこちょこやって、去年はライヴとアルバムの制作で、作品に間は空いたけど意外と色々と活動していました。
――今作『ブルーロンド』の制作にはいつ頃から取りかかり始めましたか?
去年の5月からリハに入り始めたんですが、スケジュールが後ろにずれこんでしまってそのまま夏フェスやライヴが立て込んで、それが落ち着いて11月にやっとレコーディングに入れた感じ。実質1、2カ月で休みなく一気に作ったアルバムです。
――今回のアルバムは今までの作品から考えるとスウィングの要素が抑えられている様に思えます。これはドラマーが八馬義弘さんに変わったことが影響したのでしょうか?
影響は大きいですね。八馬さんのドラムはスウィングというよりも、もっとビートがしっかりしている感じなので、彼の音がかっこよく聞こえるドラムのリズム・パターンの曲をやりたいなと思いました。
――あなたの後ろにはいつもASA-CHANGが居るイメージが強いので、この変化は大きかったのではないかと思います。
ドラムの音が変わると曲の印象も大きく変わるので、ドラムはものすごく重要。ASA-CHANGとは96年のセカンド・アルバムからだから… 13年! 長い!! それだけの年月をかけて一緒に音楽を作ってきたので、お互いに満足のいくものが作れるようになっていたんです。出し切ったという訳ではないんだけど、「じゃあ、次は何しよう? どうしよう? 」って。あと、彼は本当に最高なドラマーではあると同時にとても忙しい人でもあるからなかなかスケジュールがとれなくて、他の人を探さなきゃと思っている所に八馬さんを紹介してもらいました。ASA-CHANG以外のドラマーとも組んでみたかったので、とてもいい機会になりました。
――八馬さんのドラムを聴いた時の印象は?
もう、すごく嬉しかった。一緒にリハに入って八馬さんのドラムを聴いた瞬間に「やったー! 」って思って、スキップして帰る勢いだった(笑)。今まで作りためていた曲の中で八馬さんに叩いて欲しい曲がいっぱい思い浮かんで来て、あれも出来そう! これも出来そう! って、どんどんイメージが膨らみ始めて、行き詰っている時だったから本当に嬉しかった。出会えてよかった。
シンプルな歌でシンプルな歌詞である事
――今回のアルバムにも昔作った曲は入っていますか?
「大きな地図」と「サスペリア! 」がそうです。2002年辺りで書いた曲なんだけど、ASA-CHANGのスウィングしたドラムには合わない気がして『愛のポルターガイスト』には入れなかったんです。
――確かに、小島さんの曲はどんなに明るくてかわいくてもどこかに毒を隠し持っているような印象があるけれど、「大きな地図」には全くそれが無い、ストレートでポップな曲だと思いました。
八馬さんのドラムを聴いた時に絶対合うと思ってお願いしたら、やっぱりバッチリでした!
――ドラム以外にも、小島さんの曲は楽器の一番かっこいい音が鳴っている印象があります。曲を作る時はどこから始めますか?
ピアノを弾きながら小唄を作ってイメージを膨らませる時もあれば、好きなドラム・パターンにメロを付ける事もあるし、コードで遊んでいるうちに曲が出来たりもします。そのイメージをバンドのみんなに説明して、演奏してもらったのを録音して、家に持って帰って一人で聴いてみる。面白いと思える曲は、さらにそこからイメージを膨らませます。メンバーは付き合いが長いし聴いてる音楽も似ているので、私が「こんな感じ」って言いながらピアノで簡単にイメージを伝えたら、塚本さんが「こんな感じ? 」って言ってギターを弾いて、それがバッチリ欲しい音な時が多い。信頼して任せられます。
――具体的な描写の歌詞が多い印象ですが、イメージはどこから湧きますか?
ここの行に三日月のベンチに座っている感じを入れたいって思ったら、「三日月のベンチ」という単語からイメージを膨らませたり、詩のストックから引っぱり出してきたり、タイトルを先に決めてから歌詞を考える場合もあります。色々なパターンがありますが、歌詞はメロとの相性が一番大事だと思っています。
――ジャズ、フレンチ・ポップ、ブルース、昭和歌謡や童謡。小島さんの楽曲には色んな要素が感じられますが、音楽活動のルーツとなったものは何ですか?
十代の頃は一般的にテレビで流れているドリカムの様な歌謡曲や、ポール・アンカの様な海外のオールディーズを聴いていました。曲作りに関しては、オール・イン・ワン・シンセを使って、打ち込みに音と声を乗せて音源を作ってレコード会社に送っていました。本当はバンドでやりたかったけど、メンバーをどこからどうやって探していいのかわからなかった(笑)。宅録少女だったんです。
――デビューしてから15年間、今作『ブルーロンド』は8つ目のアルバムとなりますが、作品ごとに意識的に変えている事はありますか?
一つ作っちゃうと1、2年空いちゃうから、前の作品の事は忘れちゃうんですよね。1年あれば気持ちも大きく動くし、自分の中の音楽の流行も変わるので、それに乗って何も考えずに作る事が多いです。でも小さい声で歌う曲が増えると次は声を張って歌う様な曲が作りたくなるし、マイナー・ブルースが楽しくなくなれば次はスウィングの少ないものを作ろうと思うし、無意識で考えてはいるかもしれない。
――逆に、15年間変えずにきた事はありますか?
わかりやすい、シンプルな歌でシンプルな歌詞である事。やっぱり人が口ずさめる様な簡単で耳に残る曲を作りたいですね。
――『ブルーロンド』を聴いて、また新しい小島麻由美を知った気がしてとても興奮しました。これからの活動について教えてください。
3月に大瀧詠一さんのトリビュート・アルバムに参加予定です。あと、初夏あたりにツアーを考えています。みんなでバンに乗って今まで行った事の無い小さな町にも行ってみたい! 途中でおだんご食べたりして!
――青々しい、売れる前のバンドマンみたいで素敵ですね!
気分は常に青々しいです(笑)!
ポップ・ミュージックを口ずさむ
drifting devil / 石橋英子
2ndアルバム。今作では七尾旅人、山本精一といった豪華ゲスト人を招き完成された、石橋英子の提唱するボーカル・アルバムとなっています。全編に渡る狂おしいまでのポップネスが咲き乱れる、正に傑作と呼ぶに相応しい一枚。
二階堂和美のアルバム / 二階堂和美
聴く者をたちどころに自らの世界に引き込んでしまう圧倒的なヴォーカルと多彩な音楽性を見事に消化し放出してしまうスタイルで世界中で絶大な支持を集めてきた二階堂和美待望のフル・アルバム。本作はジャンルを超えたゲスト、渋谷毅、サケロック、赤犬、レイ・ハラカミ、テニスコーツ、イルリメやイリシット・ツボイなどを迎え「ポップス」の可能性をさらに広げる傑作となりました。
The Movie / Clare & The Reasons
アメリカ・ルーツ・ミュージック界の改革者的存在GEOFF MULDAURの娘CLARE MOULDARを中心とするグループCLARE & THE REASONSのフル・アルバム。ふわりと宙を舞うボーカルに絡むコーラスとストリングスのアレンジが素晴らしく、聴くものを別世界へと連れて行ってしまうこと間違いなし。本作には、VAN DYKE PARKSも参加しています。
“小島麻由美 2010 Spring Tour”
- 2010/4/19(月)@名古屋クラブクアトロ
開場 18:00 / 開演 19:00
チケット : 前売 ¥4,500 / 当日 ¥5,000(ドリンク別)
問合せ : 052-936-6041(Jail House)
- 2010/4/20(火)@大阪・心斎橋クラブクアトロ
開場 18:30 開演 19:00
チケット : 前売 ¥4,500 / 当日 ¥5,000(ドリンク別)
問合せ : 06-6357-4400(サウンドクリエーター)
- 2010/5/5(水、祝)@東京・赤坂ブリッツ
開場17:00 開演18:00
チケット : 前売 ¥4,500 / 当日 ¥5,000(ドリンク別)
問合せ : 03-5720-9999(HOT STUFF PROMOTION)
PROFILE
東京都中野区出身。シンガー・ソングライター。
1995年シングル『結婚相談所』で突然デビュー。同年発表アルバム『セシルのブルース』はジャズ、ジンタや歌謡曲などの影響と少女的感性が結びついた“古くて新しい”音楽として注目を集める。以来、作品毎に意匠を変化させながらも“スウィングする日本語の唄”を軸に、圧倒的な個性と作品性でジャパニーズ・ガール・ポップの新境地を拓いてきた。最新アルバムは、ハッチ・ハッチェル(ds)、塚本功(g)、ほか参加。ガレージ・コンボ率いて “小島麻由美、いよいよ8ビート・エラに突入か!? ”と巷で話題のビート・ナンバー集『ブルーロンド』(2010年2月)。
- official web http://www.kojimamayumi.com/