京都大工学部1年の男子学生(18)が、準強制わいせつの疑いで川端署に逮捕されていたことが9日分かった。京大は同日、学生を放学(退学)処分とした。
京大や捜査関係者によると、学生は昨年6月8日、京都市内にある10代の女性の部屋に侵入し、睡眠中の女性の体を触ったとして、昨年12月1日に準強制わいせつの疑いで同署に逮捕された。容疑を認めたという。
京大は学生の逮捕後、工学部に調査委員会を設けて学生と面談し事実関係を確認したが、大学の呼び出しを一度無視するなど、「反省の度合いが十分でない」(大嶌幸一郎工学部長)とし、最も厳しい処分にしたという。京大は同日夜に会見したが、「被害者のプライバシーを守る」「加害者が未成年」として事件の詳細は明らかにしなかった。
京大は、2006年3月に集団女性暴行容疑で逮捕されたアメリカンフットボール部元部員の学生3人を、昨年2月に強制わいせつ罪で有罪判決を受けた男子学生を、それぞれ放学処分している。
京大では他にも大麻取締法違反容疑で学生が逮捕されるなど不祥事が続いたため、昨年4月に今回処分を受けた男子学生も含む新入生を対象に、人権尊重や薬物乱用禁止を訴えるオリエンテーションを行っていた。西村周三副学長は「事件を繰り返さないよう、人権の大切さを周知徹底したい」と謝罪した。 |