釜山少女暴行殺害:キム・ギルテ容疑者の素顔(上)

キム・ギルテ容疑者の中学時代の生活記録簿の顔写真(左)と高校1年当時の証明写真(右)。中学校の生活記録簿(下)には、「活発で明るい」と書かれている。/取材=朴国煕記者
 釜山市で中学校入学を控えた13歳女児を誘拐し殺害したキム・ギルテ容疑者(33)の中学3年当時の担任教師は、「ちょっとした過ちにもとんでもないうそをついたり、言い訳をしていた様子が記憶に残っている」と話した。友人の間でも「うそつき」として知られ、嫌われるた存在だったという。

 容疑者宅近くでビアホールを営む友人は、「昨年10月初めに知り会ったが、キム・ギルテではなく『キム・サンテ』だと名乗り、これまでそう思って付き合ってきた。後で(キム容疑者であることを)知り驚いた」と語った。沙上署で2日目の取り調べを受けたキム容疑者は、女児殺害に関する容疑について、依然否認または黙秘したままだ。

 キム容疑者の中学校の生活記録簿には、1年生当時の部分に「男らしく活発で、引き受けたことはしっかりこなす」と書かれていたが、2年生当時の部分には「情緒が安定しない面があるようだ」との記述がある。3年生当時の担任教師はキム容疑者の性格について、「慎重な価値判断が求められる」と書いていた。

 小学校のときはほかの子供たちと同様に活発でスポーツも得意だったキム容疑者だったが、中学では表面上は活発ながら、言葉数が減り、暗い一面も見せるようになった。母親(66)は「ギルテは中学校入学当時、『自分はどこから生まれてきたのか』と盛んに尋ねるようになった」という。母親はそのたびに「空から降ってきたんだよ」などと笑いながら言葉を濁したという。家族はキム容疑者が「出生の秘密」を知ったようだと感じ始めた。

 本家の血筋で、しかも娘しかいなかった父親(69)は、33年前に教会の前に捨てられていた2歳のキム容疑者を引き取って育てた。母親の兄弟に当たる男性(55)は、「道端で生まれた」という意味で「ギルテ」(韓国語でギルは道、テは生まれるという単語の一部)と名付けたと語った。養父母はキム容疑者を大事に育てた。しかし、キム容疑者は養父母が隠そうとしていた出生の秘密をどこからか聞いて知ってしまった。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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