米機テロ未遂:韓国系乗務員が犯人取り押さえに協力

オバマ米大統領、親書で感謝の意を伝える

 昨年のクリスマスの朝、米デトロイト空港に着陸する直前の飛行機を爆破しようとした犯人を取り押さえ、火を消し止めた乗務員のうち一人が、シカゴ出身のリチャード・チョさん(40)=韓国名チョ・スンヒョン=という韓国系米国人だったことが分かった。チョさんは7歳のとき、両親とともに米国へ移住し、高校時代までシカゴで過ごした。アイオワ州立大で政治学と社会学を学び、卒業後はノースウエスト航空の乗務員になった。

 オバマ米大統領は先月5日、チョさんの「勇気ある行動」に対し、感謝の意を表する親書を送った。この中でオバマ大統領は、「確固たる信念に基づき、乗客の貴い生命を救い、米国を守ったあなたの勇気ある行動を、米国は永遠に忘れないだろう。あなたの勇気と献身的な行動に対し、心から感謝の意を表する」と記した。親書はノースウエスト航空の最高経営責任者(CEO)が、チョさんを呼んで直接手渡した。

 昨年12月25日、オランダの首都アムステルダムからデトロイトへ向かっていたノースウエスト航空253便の機内で、国際テロ組織「アルカーイダ」に所属するナイジェリア国籍のアブドゥル・ムダラド容疑者(23)が爆発物を爆発させようとした。爆竹のような爆発音とともに、煙が発生したのを目撃したオランダ人乗客(映画監督)がまず、容疑者を取り押さえた。そこへ、勤務中のチョさんも駆け付け、オランダ人乗客を手伝うとともに、爆発物を包んでいた毛布に燃え移ろうとしていた火を消火器で消し止め、大惨事を未然に防いだ。飛行機には当時、乗客・乗員約290人が乗っていた。

パク・スンヒョク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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