ボコボコボクサー・しずちゃん、公開スパーで涙ポロポロ

全日本女子アマボクシングの大会で公開スパーリングを終え、涙を流したしずちゃんこと山崎静代

強烈なパンチで会場をどよめかせたしずちゃん（右）

　お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のしずちゃんこと山崎静代（３１）が１３日、香川・高松市内で開催中の「第８回全日本女子アマチュアボクシング選手権大会」に出場し、公開スパーリングを行った。実戦形式は初披露だったが、相手の攻勢を許す内容に、試合後は号泣した。

　涙が止まらない。「スパーは勝ち負けがないけど、負けたみたいで悔しい」と自分を責めた。スパーは１回２分間の計２ラウンド。大阪から来た母と弟が見守る中、序盤から襲いかかってきた１階級下のライトヘビー級の相手の連打に手を焼き、４分間が過ぎた。

　今大会はヘビー級で唯一の出場選手で対戦相手がおらず、公開スパーとなった。体重を１０キロ以上も絞る７６キロで臨み、顔もすっぴんの本気ぶり。「１５点」と自己採点したが、時折見せた強烈な右ストレートで約５００人の観衆もどよめいた。

　２０１２年ロンドン五輪のミドル級（６９～７５キロ）での出場に周囲の期待が高まる。日本アマチュアボクシング連盟の荒木健常務理事（６２）は「素人の域を出ていないが、実戦を積めば面白い存在になる」と評価し、継続して“原石”を見守る。

　仕事の合間に週５回ペースで練習に励む。「南キャンの漫才はゆっくりした芸風だから、これからはテンポ良くした方がええのかな」と最後は笑顔。しずちゃんが「はじめの一歩」を踏み出した。