釜山少女暴行殺害:警察がキム容疑者に目星を付けた理由

遺体から検出されたDNAで容疑者確定

 警察は、中学校入学を控えた13歳女児が誘拐され、性的暴行を受け殺害された事件発生から五日後の今月1日、キム・ギルテ(33)を有力な容疑者として挙げ、2日には指名手配した。

 警察が捜査初動からキム容疑者の情報を公開し、捜査に突入したのは、事件現場や周囲の人の証言など、すべての状況がキム容疑者を指し示していたためだ。

 警察はイ・ユリさん(13)が誘拐、殺害された多世帯住宅の洗面所と屋根裏部屋に残された足跡が、わずか5メートル離れた空き家で発見されたものと一致する点に注目した。この空き家にあったラーメンの袋やトイレの便器などから採取した指紋を鑑識した結果、キム容疑者のものであることが分かった。

 事件現場から半径50メートル以内にある空き家からも、キム容疑者の指紋が発見された。

 キム容疑者は、警察が管理していた「管内性的暴行前科者」のリストにも含まれていた。

 キム容疑者は9年前、30代前半の女性に性的暴行を加えた罪で服役し、昨年6月に刑期を終えて出所した。9歳の女児に性的暴行を加えようとして未遂に終わった前歴もある。警察はまた、キム容疑者がすでに今年1月、イさんと同じ町内に住むキムさん(33)を建物の屋上に無理やり連れて行き、性的暴行を加えて監禁した容疑で手配中だという事実も確認していた。

 住民の証言もキム容疑者を指し示していた。警察関係者は、「周辺の聞き取り調査の結果、“事件当日に30代の男が事件のあった家から出てくるのを見た”という証言を得た。キム容疑者は幼少時代から事件のあった地域に住み、町内の事情に明るいという事実も判明し、確信した」と話した。

 警察の見込みは的中した。今月6日に殺害された姿で発見されたイさんの遺体から、キム容疑者の遺伝子と同じDNAが発見されたため、警察はキム容疑者を犯人と確定した。

チョ・ベッコン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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