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中国のW杯グッズ工場を停止処分に 低賃金児童就労で

2010.3.11 20:31
サッカーW杯南アフリカ大会のマスコット人形「ザクミ」=2009年2月7日、南アフリカ(藤本欣也撮影)【注:停止処分となった工場で製造されたものではありません】サッカーW杯南アフリカ大会のマスコット人形「ザクミ」=2009年2月7日、南アフリカ(藤本欣也撮影)【注:停止処分となった工場で製造されたものではありません】

 【北京=川越一】今年6月に南アフリカで開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)の大会マスコット「ザクミ」のグッズを製造していた上海企業が10日までに、10代の子供を含む従業員に過酷な勤務を強いていたとして、製造許可を停止された。

 中国共産党の機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報(英語版)によると、プラスチック玩具などを製造する「上海華声塑●(=月へんに交)工芸礼品有限公司(SFPP)」は、北京五輪や上海万博のマスコットグッズも手がけた大手。上海と広東に工場を持ち、約500人の従業員を抱えている。

 1月末に英紙が、同工場が10代の子供を雇い、日給21元(約280円)の低賃金で、連日、13時間労働をさせていると報じた。大会組織委員会から公式グッズの製造販売を委託されているシンガポール企業は事態を重くみて製造許可を停止し、調査に乗り出した。

 SFPP側は「沿海地区の労働力不足が深刻化する中、水準を下回る低賃金で労働者を引きつけられるわけがない」と反論。児童就労の疑いについても、採用時に身分証で年齢を確認していると主張、英紙に対して記事の撤回などを求める文書を送付したことを明らかにした。

 安価な労働力で“世界の工場”にのし上がった中国では、たびたび児童就労が問題となってきた。今年に入っても、米電子機器大手アップルが、15歳の子供を週60時間以上働かせていたことを認め謝罪している。

 SFPPは、25%にも達するといわれる失業率に苦しむ南アフリカの政治抗争と保護主義の“犠牲”になったと訴えている。賃金を改定し、来週中にも製造が許可されるとの見通しを示しているが、中国の労働環境に対する国際社会の疑念は、今回の騒動でさらに強まった。

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サッカーW杯南アフリカ大会のマスコット人形「ザクミ」=2009年2月7日、南アフリカ(藤本欣也撮影)【注:停止処分となった工場で製造されたものではありません】

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