フィギュア:ヨナ金メダルで5兆ウォン超の経済効果

バンクーバー五輪全体の経済波及効果のうち86.5%を占める

 キム・ヨナがバンクーバー冬季五輪フィギュアスケート女子シングルで金メダルを獲得したことで、5兆2350億ウォン(約4170億円)の経済効果を生んだという調査結果が出た。

 国民体育振興公団スポーツ産業本部は8日、「漢陽大学スポーツ産業・マーケティングセンターに依頼して調査した結果、キム・ヨナが今回の冬季五輪で金メダルを取ったことで、約5兆2350億ウォンの経済的価値を生んだ」と発表した。これは、冬季五輪で韓国経済が得た波及効果全体(6兆495億ウォン=約4820億円)のうち、86.5%を占める。

 公団は、キム・ヨナの直接収入をはじめ、放送局やネーミングライセンス製品の売り上げなどの直接効果が1兆8201億ウォン(約1450億円)に上り、関連企業の株価や売り上げ上昇、冬季スポーツ産業の成長効果などの波及効果が2兆4868億ウォン(約1980億円)だったと発表した。キム・ヨナの演技の生中継など、メディア価値を通じた国家イメージ広報効果も9281億ウォン(約739億円)に達した。

 公団は特に、「“ヨナ・ケータイ”“ヨナ貯金”など、ネーミングライセンス製品の売り上げが、全体の34.1%に当たる1兆7891億ウォン(約1420億円)となった。キム・ヨナのブランド力が実物経済に肯定的な波及効果を及ぼしたもので、スポーツスターを利用したマーケティングとしては最も成功した例だ」と分析した。

 漢陽大学スポーツ産業・マーケティングセンター長のキム・ジョン教授は、「キム・ヨナを単純に広告モデルとして活用するのではなく、ネーミングライセンス製品を発売するなど、積極的なスポーツマーケティングを展開したため、経済的波及効果が大きかった」と説明した。

 一方、現役を続けるか引退するかの岐路に立ったキム・ヨナにとって、残り2週間となった世界選手権がますます重要になった。

 キム・ヨナは世界選手権で今シーズンを終えた後、4月と8月にアイスショーを行う以外には何も予定は決まっていない。選手生活を続けるかどうかは、まったく決まっていない状況だ。

 キム・ヨナは昨年の世界選手権優勝に続き、今回の五輪金メダルで、フィギュアスケーターとしての自身の目標はすべて達成した。「正直、ジュニアの時からバンクーバー(五輪)が最後だと思っていた」と話したように、すべての焦点をバンクーバー五輪に合わせていた。ある意味、これ以上目標はない。

 キム・ヨナは世界選手権について、「今ならもう少し楽な気持ちで試合を楽しめるのではないかと思う。結果に関係なく、最善を尽くす。楽しみながらやりたい」と語った。今大会、どんな気持ちで、どんな演技をするかによって、キム・ヨナが選手生活を続けるかどうかが決まりそうだ。楽しみながら大会に臨めるなら、現役を続けることには問題がない。もし、モチベーションが上がらない今の状況で、成績に対するプレッシャーだけが強まり、スケートもまったく楽しくないならば、未練なく選手世活を終え、プロスケーターなど、別の人生を切り開く可能性もある。

クォン・インハ記者

【ニュース特集】バンクーバーオリンピック

スポーツ朝鮮/朝鮮日報日本語版

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