五輪スピード:高麗大がイ・ギュヒョクに「名誉金メダル」

「ハングリー精神は金メダル以上の輝き」

写真提供=NEWSIS

 「悲運のスプリンター」ことイ・ギュヒョク選手(32)=ソウル市庁=が、母校の高麗大から金メダルを授与された。

 高麗大は8日、本館総長室で、2010年バンクーバー冬季五輪にスピードスケート韓国代表として出場したイ・ギュヒョク選手に「名誉金メダル」を授与した。イ・ギュヒョク選手は高麗大経営学科出身。

 高麗大は「五輪のメダルには及ばないが、(五輪に5回出場し)『四転び五起き』の精神で根気強く挑戦する姿を見せ、後輩たちや韓国国民に大きな感動を与えてくれたイ・ギュヒョク選手に、金メダルを授与することにした」と授賞理由を明らかにした。高麗大の象徴であるトラの模様をあしらった、約56グラムの純金製の金メダルだ。裏には「永遠の国家代表イ・ギュヒョク、五輪5回出場」という文字が刻まれている。

 イ・ギュヒョク選手は1991年、13歳にして韓国代表に選ばれ、96年には世界ジュニア選手権大会で500メートルのジュニア世界新記録を達成するなど、目覚ましい活躍を見せた。だが、五輪の舞台ではなぜか結果を出せなかった。94年のリレハンメル五輪から2010年バンクーバー五輪まで、5回の出場を果たしながらも、メダルには届かず、「無冠の帝王」と呼ばれた。高麗大の李基秀(イ・ギス)総長は授賞式で、「イ・ギュヒョク選手が20年間、韓国代表として活躍し、その中で見せてくれたハングリー精神を高く評価する。この世で最も価値のあるメダルは、飽くなき挑戦だろう」と激励した。イ・ギュヒョク選手は、「自分のためにこのような場を設けていただき恐縮です」と語りながらも、金メダルをかじってみるなど、うれしそうな様子を見せた。

朴国熙(パク・グクヒ)記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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