裏金疑惑:韓明淑元首相の初公判(上)

検察「郭泳旭社長が2004年総選挙の際も政治資金渡した」

韓元首相「収賄容疑は不当で悪意的なねつ造」

 検察は8日、大韓通運の郭泳旭(クァク・ヨンウク)元社長(70)が韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相(66)に対し、2004年国会議員総選挙の際に政治資金を渡した、と韓元首相の初公判で公開した。

 ソウル中央地検特捜2部の李泰官(イ・テグァン)検事はこの日、ソウル中央地裁第311号法廷で、刑事27部(キム・ヒョンドゥ裁判長)の審理として開かれた公判の冒頭陳述で、「二人は1998年から親密な関係にあり、郭元社長は04年総選挙の際にも韓元首相に政治資金を提供した」と述べた。韓元首相は04年総選挙の際、ヨルリン・ウリ党の候補として出馬し、京畿道高陽市の一山甲選挙区で当選した。

 検察関係者はこれについて、「政治資金の金額に関しては公表できないが、郭元社長の陳述内容だ。詳しい内容は11日、郭元社長を証人尋問する際に明らかになるだろう」と語った。検察が冒頭陳述でこうした内容を公開したのは、韓元首相と郭元社長が緊密な関係にあったことを立証するためだ。

 韓元首相側はこれまで、「郭元社長が政府系企業の社長人事の口利きを依頼するため、06年12月20日、ソウル市鍾路区三清洞の首相公館で5万ドル(約452万円)を受け取った」という起訴事実に対し、「郭元社長については“企業運営に長けた企業家”という程度しか知らず、人事口利きを依頼される間柄でも状況でもなかった」と主張していた。

 だが、検察はすでに起訴状などを通じて▲韓元首相は05年10月、郭元社長の息子の結婚式に出席した▲郭元社長から約1000万ウォン(約79万7000円)相当の日本製ゴルフクラブを受け取った-などの点を挙げ、二人が親密な関係にあったことを示している。

8日午後、韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相が初公判のため、ソウル市草瑞区草瑞洞のソウル中央地裁に出向き、記者たちの質問を受けている。/写真=オ・ジョンチャン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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