低迷する韓国映画の投資収益率(上)
全世界の映画ファンに3Dシンドロームを巻き起こした米SF映画『アバター』は、賞には恵まれなかった。7日(現地時間)に行われたアカデミー賞授賞式で、同作品は9部門にノミネートされたが、受賞はわずか3部門にとどまった。期待に満たない結果だった。
しかし、興行収入は過去最大を記録した。『アバター』の韓国での配給会社、20世紀フォックスコリアによると、今月8日現在で韓国での興行収入は1231億ウォン(約97億円)を突破し、映画館への来場者数は1321万人に達した。これは、韓国国民の3.7人に1人が映画館に足を運んだ計算になる。全世界での興行収入は26億ドル(約2340億円)に達する。このため「アバター効果」という言葉が生まれ、株式市場では「3D関連銘柄」が注目された。『アバター』の成功で、国内投資家は映画産業に再び注目し始めている。果たして映画投資は儲かるのだろうか。
■映画投資の仕組み
映画は作品を企画・制作する制作会社、資金を供給する投資会社、映画館に供給する配給会社によって成り立っている。まず制作会社がシナリオを作成し、監督、俳優らとの出演交渉を行う。その後、A4サイズで10枚ほどの投資審査報告書を作成し、投資会社を募る。投資会社が確保できた時点で制作に入る。作品が完成すると、配給会社が映画館への供給を行い、実際に観客が映画を見ることによって、売り上げが生じる仕組みになっている。上映期間が終わると売り上げを精算し、収益が生じれば、映画館、配給会社、制作会社、投資会社に配分される。こうした仕組みは、米国も韓国もほとんど同じだ。
韓国の映画投資会社は、政府予算でファンドを創設し、映画に投資するベンチャー投資会社、投資から映画館への供給までを担う投資配給会社、貯蓄銀行などに分かれる。ベンチャー投資会社は、中小企業庁などからの資金で映画ファンドを創設する。中小企業庁が今年、映画など文化コンテンツの制作に割り当てた予算は400億ウォン(約32億円)だ。投資配給会社は一般的に独自資金で映画に投資する。
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