韓国の法律を無視するグーグル

 「グーグルのアンドロイドマーケットは、全世界で同じサービスを提供しています。ゲームの審査は開発者が受けるべきもので、マーケットが審査を受ける必要などありません」

 世界最大の検索エンジン、グーグルが、韓国の法律を守らないと明言したことが問題となっています。問題となっている法律は、ゲーム産業の振興に関するもので、あらゆるゲームは、流通前に韓国のゲーム等級委員会から審査を受けるよう定められています。

 ところが、グーグルがインターネット上で運営する「アンドロイドマーケット」には、韓国で審査を受けていないゲームが4400本以上あります。アンドロイドマーケットとは、携帯電話などのモバイル機器用OS(オペレーティングシステム)であるアンドロイド用のアプリケーションプログラムをダウンロードできるサービスのことです。アンドロイドマーケットは、先月初めにSKテレコムがモトローラの「モトロイ」の販売を開始し、韓国でもサービスがスタートしました。

 グーグル・コリアの関係者は、「アンドロイドマーケットは韓国で特別な審査を経て行われるものではありません。アンドロイドマーケットは韓国だけを特別扱いせず、世界で同じサービスを提供します」と説明しました。

 ゲーム等級委員会は、アンドロイドフォンを利用すれば、等級審査を受けていない違法ゲームのダウンロードが可能だということをすでに確認しています。ゲーム等級委員会の関係者は、「10日以内に審査を受けるよう、正式に修正勧告を行うが、グーグル側がこれに応じない場合、違法ゲームを流通させたとして、捜査を依頼する方針だ」と話しました。韓国のユーザーがアンドロイドマーケットにアクセスできないよう、ネットワークそのものを遮断する方法も検討されています。

 アンドロイドマーケットとよく似たアップル社のアップストアは、韓国でゲームの審議が問題になると、韓国ではアクセスができないようにしました。通信大手のKTやSKテレコムが管理しているアップストアでダウンロード可能なゲームは、すべて審査を受けたものばかりです。

 ゲーム等級委員会の関係者は、「現行法ではあらゆるゲームについて審査を受けることになっているため、韓国国内でサービスを行うのであれば、韓国の法律を守らなければならない」と話しました。韓国の法律適用を拒否しているグーグルの今後の対応が注目されます。

金真(キム・ジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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