「北朝鮮は5月か6月ごろ多者協議に復帰する」(上)

6カ国協議という名称の変更も

韓半島問題の専門家、香港嶺南大学のブリッジス教授
 「北朝鮮は5月か6月ごろ、多者協議に復帰するだろう。それには中国が最も大きな役割を果たすとみられる」

 韓半島(朝鮮半島)専門家で、香港嶺南大学政治学科のブライアン・ブリッジス教授(61)は、「現在準備が進められている3回目の南北首脳会談では、具体的かつ目に見える成果が得られるよう、焦らずにしっかりと準備する必要がある」とアドバイスした。

 英国ウェールズ大学で博士学位を取得したブリッジス教授は、嶺南大学では政治学科長、アジア太平洋研究所長などの要職に就いており、韓国、北朝鮮、中国、韓日関係などに関する論文を数多く発表している。以下は、最近ブリッジス教授の研究室で行われたインタビューの内容。

北朝鮮はいつごろ6カ国協議に復帰するとみられるか。

 「春から夏にかけて復帰する可能性が最も高い。金正日(キム・ジョンイル)総書記は6カ国協議には復帰しないと明言したため、体面を保つためにも、“6カ国協議”という名称は使わない可能性が高い。北朝鮮が新たな多者協議に参加すれば、その枠組みの中で米朝協議、あるいは韓国と北朝鮮、中国、米国が参加する4カ国協議など、小規模な会談が行われるだろう」

その「枠組み」ではどの国が主導権を握るのか。中国か、あるいは米国か。

 「中国だ。中国は北朝鮮に対して最も大きな影響力を持っており、関連する当事国のホストとして、この枠組みの主導権を握るだろう」

中国は今年初めから、米国とさまざまな方面で摩擦を起こしているが、「北朝鮮カード」を今後活用してくる可能性は?

 「最近の中国外交は非常に洗練されている。米国は中国の協力なしには北朝鮮との対話を実現させることはできない。そのため、非常に切迫した状況にあるが、中国がこの状況を利用して米国に対し、例えば“台湾に武器を売るな。そうすれば北朝鮮との対話を支援する”という単純な形で、北朝鮮カードを持ち出すことはしないだろう」

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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