釜山少女暴行殺害:市民の怒り収まらず(上)

キム容疑者の父親「わたしも死にたい」

 中学校入学を控えた13歳女児が誘拐され、性的暴行を受けた末に殺害された事件を引き起こしたキム・ギルテ容疑者(33)を10日に警察が逮捕するに当たり、凶悪犯に怒りを覚えた市民たちも捜査に一役買った。市民らは積極的に情報を提供し、キム容疑者が逃走を図った際には、声を出して警察を手助けした。キム容疑者が逮捕された建物周辺に住む市民たちからは、「食べ物が盗まれた」「キム容疑者に似た若者を見た」など、数十件に上る情報提供があり、そのおかげで警察は捜査網を狭めることができた。この日、逮捕の過程で市民らが逃走しようとするキム容疑者を見て、「捕まえろ」と叫び、足を掛けてつまずかせようとするなど、警察に手を貸した。

 キム容疑者が移送された釜山・沙上警察署の前には、1000人以上の市民が押し寄せ、足の踏み場もないほどだった。ある市民は怒りを抑えきれず罵り、またある市民はキム容疑者の後頭部を叩いた。振り返ってにらみつけるキム容疑者の姿を見た市民たちは、その呆れ返るほどの姿に驚いた。釜山市釜山鎮区凡川洞から来た市民(48)は、「幼い少女の命を奪ったキム・ギルテという人間がどんな顔をしているのか見ようと思いやって来た」と激しい口調で話した。また、ある会社員(40)は、「キム・ギルテのような人間が路上をうろついているかと思うと、気軽に子供を外出させられない。法の厳しさを思い知らせてやらなくては」と話した。ある市民は「死刑制度には反対だったが、この事件を知ってからは、その必要性を感じるようになった」と話した。

怒りのあまり伸びた市民の手。釜山の13歳女児を誘拐し殺害した容疑で、キム・ギルテ容疑者(33)が10日午後、事件発生から2週間後に釜山市沙上区の徳浦市場で逮捕された。キム容疑者が沙上警察署に連行される途中、市民の一人が後ろから手を出し、キム容疑者を殴ろうとした。/写真=キム・ヨンウ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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