業務用の消耗品に見せかけパソコン約314万円分を購入、転売し、売却金を横領したとして、札幌市は25日、30代の男性職員を懲戒免職処分とした。職員は全額弁済したが、市は近く刑事告訴する方針。
市によると、職員は、建設局内の物品購入を担当していた06年11月~07年4月の4回にわたり、プリンターのトナーやファイルなどの購入を装い、パソコン11台を業者2社から購入。市役所近くの駐車場でパソコンを受け取り、パソコン店に半額程度で売却した。
上司に虚偽の「購入伺」39件を提出し、業者に虚偽の納品書を提出させたが、物品検査の担当職員は納品を確認していなかった。職員が今月9日に上司に申告し発覚した。売却金は飲食やパチンコに使ったという。
市は当時の部長を戒告、課長と係長を減給3月(10分の1)の懲戒処分とし、物品検査の担当職員2人を訓告処分とした。市の懲戒処分の公表基準では免職の場合、名前は公表となっているが、今回は自主的に申告したことを理由に公表しなかった。【仲田力行】
毎日新聞 2010年2月26日 地方版