性犯罪:国会、31日の本会議で対策法案成立目指す

政府・与党会議、院内代表会議で合意

 韓国政府と与党ハンナラ党は10日、性犯罪対策に関する緊急の政府・与党会議を開き、「電子足輪」制度を過去の性犯罪者にも適用する方針を固めた。また、与野党はこの日の院内代表会議で、今月31日に国会本会議を開き、国会で継続審議となっている性犯罪対策法案の成立を目指すことで合意した。

 この日午前、ハンナラ党の安商守(アン・サンス)院内代表、李貴男(イ・グィナム)法務部長官、カン・ヒラク警察庁長官らが出席し、国会で行われた政府・与党会議では、「電子足輪」制度を過去の性犯罪者にも適用する案が、憲法に違反しているか否かをめぐる論議について、「電子足輪の装着などの保安処分は、刑罰とは異なり、将来の危険性を排除するための措置であり、刑法に定める不遡及(そきゅう)の原則の例外となり得る」という点で合意をみた。会議に出席したハンナラ党の朴敏植(パク・ミンシク)議員は記者会見で、「国民が安心して暮らせるようにする環境を整える、という公益的な観点に基づき、人権を侵害することのないよう、法に則った手続きを経て、対象者を限定するのであれば、過去の性犯罪者への電子足輪の装着も積極的に検討し得るという点で意見を集約した」と述べた。また、警察庁は同会議の席上、未成年者を対象とする性犯罪者の特別管理制度を拡充し、成人を対象とした性犯罪者についても、レベルを設定して管理する制度を導入するなど、性犯罪者に対する管理を強化する案を打ち出した。

 一方、与野党はこの日午後に院内代表会議を開き、国会の常任委員会を今月19日から正常化し、性犯罪対策法案や雇用に関する法案など、国民生活に関係する法案を審議して、31日の本会議での成立を目指すという点で合意した。

辛殷振(シン・ウンジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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