グローバル企業、日本から相次ぎ撤退
ミシュランタイヤの撤退決定、燃料電池など先端産業も離れる
東京証券市場上場の外国企業、127社から15社に
日経「景気低迷・高齢化で慢性的な需要不足に苦しむ」
フランスの世界的タイヤ生産会社ミシュランは今年7月、群馬県太田市にある工場を閉鎖することに決めた。日本ミシュランタイヤは1974年に設立され、主に高級タイヤを生産してきたが、採算の悪化により36年目で撤退することになった。ミシュランは2007年から世界の事業所の構造調整に着手しており、中国の瀋陽に年間120億本のタイヤを生産できる世界最大規模の工場を建設中のほか、インド南部に767億円を投じてバス・トラック用タイヤ工場を建設する計画だ。
カナダの燃料電池大手バラード・パワー・システムズ社も家庭用燃料電池分野への進出のため日本のエバラと共同で設立した会社を解散することにした。バラード社はその代わりとして、1月にデンマークの通信機器会社に出資しており、日本ではこれ以上事業を行う計画がないことが分かった。米国のメディア会社リバティグローバルも先月、保有していた日本最大のケーブルテレビ会社ジュピターテレコム(JCOM)の株式を日本企業に3600億円で売却し、撤退した。同社は代わりに、ドイツのケーブルテレビ会社を35億ユーロ(約4330億円)で買収した。
資本市場でも撤退が相次いでいる。東京証券取引所に上場していた外国企業は1991年の127社を最高に減少し始め、20年間減り続けた。2002年に34社、2008年に19社まで減り、10日現在では15社だけが残っている。スイス系銀行のUBSが4月に東京株式市場から離れるなど、撤退の流れは止まらない見込みだ。
こうした流れが止まらないのは、2008年下半期の世界的な金融危機以降、中国・インド・ブラジルなど新興国家の投資魅力度が高まった反面、日本は長期低迷で市場規模が縮小し続けているためだ。
日本経済新聞は、日本の潜在成長率が低下しており、グローバル企業の投資対象から次第に除外されていると分析した。
東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員
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