韓国政府がハトに「宣戦布告」!?

 太ったニワトリのようによろよろ歩くため、「タクトゥルギ(韓国語のニワトリとハトを合わせた造語)」とも呼ばれるソウル都心のハトについて、政府が全面退治に着手した。

 環境部は10日、現実的なあらゆる手段を総動員してハトの数を減らそうという指針を、全国の自治体に送った。都心を汚し、強い酸性の排せつ物で文化財にも被害を与えるという指摘も多い。昨年6月にハトを「有害野生動物」に指定してから9カ月、ハトに「宣戦布告」したことになる。

 退治の方法としては、(1)ハトの巣や卵を見つけ次第除去(2)建物の軒下など、ハトが巣を作りやすい場所自体をなくす(3)生け捕り用のわなを設置(4)エサでハトをおびき寄せ大きな網で一気に捕獲(5)銃器の使用-などが挙げられている。

 環境部関係者は「不妊になるエサをハトに与える方法も検討したが、ほかの野生動物も食べる可能性があり、取りやめた。捕獲したハトは、専門家のアドバイスを受けた上で、安楽死、去勢などの方法で処理するつもりだ」と話す。ただし、「動物虐待」という意見が出ることを考え、捕獲や射殺は最後の手段とし、「エサやり禁止キャンペーン」などの広報活動を同時に行うことにしている。

 このような対策を取っても効果がなければ、米国や英国などのように、エサを与える人に罰金を科す、という法案も検討しているという。

 1988年のソウル・オリンピックの際、多数持ち込まれた都心のハトは、1年に4、5回卵を産むという盛んな繁殖力で、全国では100万羽以上に増えていると推定される。

朴恩鎬(パク・ウンホ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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