「核燃料サイクル技術の開発を目指す」

鄭首相、「再処理」関連の意志表明

 鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相は11日、「使用済み核燃料を資源として再利用し、高レベル放射性廃棄物を画期的に減らすことができる、先端の核燃料サイクル技術を開発する」と表明した。

 鄭首相は同日、ソウルで行われた「2010世界原子力首脳会議」の開幕演説で、「世界各国が原子力を導入し、原子力技術の安全に利用するための前提は、情報と経験を共有する2国間もしくは多国間の協力だ」と前置きした上で、核燃料サイクル技術に関する発言をした。鄭首相のこうした発言は、国際協力と平和的エネルギー利用を前提に、現行の韓米原子力協定で制限されている使用済み核燃料の再処理技術を獲得するという政府の意志を明らかにしたものとみられる。1953年に締結され、73年に一度改正された韓米原子力協定は2014年3月に期限が切れ、再改正される予定だ。

 しかし、国際原子力機関(IAEA)のモハメド・エルバラダイ名誉事務総長は同日、「核燃料が安定的に供給されない以上、開発途上国は核燃料を独自に確保するため、核濃縮と再処理を試みるだろう。これは核兵器保有につながるだけだ」として、使用済み核燃料を保管する国際施設の必要性を強調した。

 韓国の政界と学会では、「韓米原子力協定の改正では、ウランを濃縮して核燃料として利用した後、使用済み核燃料も再処理する核サイクルを完成させるべきだ」との主張がなされている。

崔慶韻(チェ・ギョンウン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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