韓米合同軍事演習:「北のWMDに備えた部隊が参加」

 ウォルター・シャープ司令官は11日、有事の際に核兵器や生化学兵器、中長距離弾道ミサイルなど北朝鮮の大量破壊兵器(WMD)の除去を担当する部隊を保有しており、現在実施中の韓米合同軍事演習「キーリゾルブ」でも同部隊が訓練を行っていると語った。

 シャープ司令官は同日、ソウル市竜山区の韓米連合司令部で行われた内外メディア向けの記者会見で、こうした内容の発言を行った。シャープ司令官は北朝鮮のWMDについて、「韓米両国の共同責任だと考えており、WMDの位置の把握と確保、除去について、両国が緊密に協調して対応していく構えだ。米国はこうした作戦的専門性を有する除去部隊を運用している」と述べた。在韓米軍の最高責任者が北朝鮮のWMD除去専門部隊の存在と韓米合同演習参加の事実を明らかにしたのは、これが初めてだ。

 シャープ司令官は、「この部隊は今回の演習にも参加しており、実際に戦争が起こった際にも参加することになっている。戦時作戦統制権(統制権)の移管後もこの計画は変わらない」と話した。米軍のWMD除去専門部隊が韓半島(朝鮮半島)に派遣され、訓練を実施したのは昨年に続き、今回が2回目となる。

 軍の消息筋によると、米WMD除去部隊は、米メリーランド州にある第20支援司令部所属の連合WMD除去機動部隊(CJTFE)だという。

 全面戦争が勃発(ぼっぱつ)した場合、韓半島に派遣されるCJTFEは、特殊戦司令部などと共に北朝鮮のWMD除去連合作戦を展開するほか、北朝鮮のWMDが統制不可能になったり、反乱軍によって奪取されるといった突発事態にも投入されるという。

 シャープ司令官はまた、韓米両国の一部で提起されている統制権の移管延期について、「彼らの意見には同意しない。2012年の移管に問題はないと確信しており、これを通じて韓米同盟がさらに強化される」と、従来の立場を再確認した。

 韓米合同軍事演習キーリゾルブおよびフォールイーグルに対する北朝鮮の非難については、「防御中心の演習で、世界各国の軍と同じく戦争に備えるものだ」と一蹴(いっしゅう)した。

 一方、韓米連合司令部は同日、これまでベールに包まれていた竜山基地内の韓米連合戦闘シミュレーション室(CBSC)と、在韓米軍戦闘シミュレーション室(KBSC)の2カ所のウォー・ゲーム(戦争模擬演習)施設をメディアに公開した。

写真=共同取材団

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る