裏金疑惑:韓元首相に最高級ゴルフクラブをプレゼント(下)
大韓通運元社長「ゴルフを習うよう勧めた」
検察はまた、郭元社長がこのほかにも、日本製のゴルフボール(ダンロップDDH)一式や、ゴルフ用の帽子、手袋、ティー(ゴルフボールを載せる台)なども韓元首相にプレゼントし、小切手で998万ウォン(約80万円)を支払った、と指摘した。
郭元社長がゴルフクラブを購入していた事実を検察が公開したのは、「郭元社長は“商売が上手な実業家”として知っていただけだ」という韓元首相側の主張に対し、反論するためだ。なお、韓元首相は弁護人を通じ、「ゴルフクラブを買ってもらったことなどない」と主張していた。
一方、郭元社長は、韓元首相に5万ドルを渡した経緯について、「(2006年末に)大韓通運の社長を辞めた後、韓元首相と電話したとき、韓元首相の方から、“何もしないで遊んでいて、退屈ではないか”と聞かれ、“妻からいつも、何か仕事を探すよう言われている”と話したことがある」と証言した。
また、「06年11月末ごろ、知人たちとゴルフをしたが、そのとき、産業資源部(現・知識経済部)の幹部から電話があり、“大韓石炭公社の社長職に応募しろ”と言われた。その後、韓元首相から電話で、“丁世均(チョン・セギュン)産業資源部長官や姜東錫(カン・ドンソク)建設交通部(現・国土海洋部)長官(いずれも当時)と昼食会を開く。首相公館(ソウル市鐘路区三清洞)へ来てほしい”と言われた」と述べた。
その上で郭元社長は、「(丁世均)産業資源部長官が来るということは、再就職の世話をしてくれるのではないかと思った。(韓元首相に対し)感謝の意を伝えようと思ったが、地位が地位だけに、5万ドルを用意した」と証言した。
郭元社長は06年12月20日昼、首相公館で昼食会を終えた後、「わたしが二人(丁世均、姜東錫両氏)よりも少し遅れて外へ出て、あいさつをして帰った。(昼食会の会場で)自分が座っていたいすに、3万ドル(約272万円)と2万ドル(約181万円)が入った封筒を置いて出てきた」と話した。また、「現金が入った封筒を置いた際、韓元首相に“申し訳ない”と告げたため、韓元首相は現金が入った封筒を見たと思う」と語った。
李明振(イ・ミョンジン)記者
鄭智燮(チョン・ジソプ)記者
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