パンテック創業者にストックオプション、経営権奪還に道

 携帯電話端末メーカー、パンテックは12日、株主総会を開き、創業者で最高経営責任者(CEO)を兼務するパク・ビョンヨプ副会長に対し、発行済み株式の10%に相当する1億6400万株のストックオプションを付与することを決議した。

 経営再建手続きのワークアウト(企業改善作業)が進んでいる企業のCEOに対し、債権団や株主がストックオプションの付与を認めるのは異例。今回の決議は、経営再建の過程で持ち株をすべて手放した朴副会長に対し、債権団が株式を再取得する機会を与えた形だ。

 ストックオプションの権利行使価格は平均600ウォン(約48円)で、2012年から7年間にわたり有効。朴副会長がストックオプションを行使するには、約1000億ウォン(約80億円)の資金を調達する必要がある。現在、会計法人などはパンテックの1株当たり価値を280-410ウォン(約22-33円)と試算している。

 朴副会長がストックオプションの行使で利益を得るには、権利行使価格からみて、会社価値を現在より2-3倍に拡大する必要がある。

 パンテックは運転資金不足で2007年3月にワークアウトの対象となって以降、昨年末までに売上高5兆900億ウォン(約4075億円)、営業利益4270億ウォン(約342億円)を上げ、10四半期連続で黒字を記録している。

趙亨来(チョ・ヒョンレ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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