韓国は「インターネット監視国」=国境なき記者団

 国境なき記者団(RSF)が12日に発表した報告書で、韓国は「インターネット監視国」に分類された。一般人のインターネット使用を厳しく制限する北朝鮮や中国、ミャンマーなど「インターネットの敵」よりは低いレベルだが、インターネットの統制レベルが表現の自由を侵害するほど高いという意味だ。

 RSFが「インターネットの監視なき世界のための日」に合わせて発表した報告書『ウェブ2.0対統制2.0』で挙げられたインターネット監視国は、計11カ国だ。RSFは韓国を監視国に選定した理由について、「厳格な法律や、具体的な政府の制限によって、インターネット利用者の匿名性が侵害されており、利用者の自己検閲が著しい」と説明した。RSFはまた、「韓国は最先端技術を誇る国として全国民の90%がインターネットを使用している。しかし、政府は誤った情報の拡散に対する懸念のため、インターネットニュースを検閲するために多様な手段を動員している」と説明した。インターネット検閲を強化する方法としては、掲示板を設置する際に本人確認の手続きを定めた情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律44条5項、他人の名誉を棄損する書き込みを制限・監視する同法44条7項などを挙げた。

 韓国以外のインターネット監視国には、児童ポルノ・犯罪・麻薬などに関連するサイトにインターネット使用者が閉鎖措置を取ることができるオーストラリア、反政府ブロガーなどを随時逮捕、起訴するロシア、軍部および少数民族についての書き込みを厳格に検閲するトルコのほか、バーレーン、ベラルーシ、エリトリア、マレーシア、スリランカ、タイ、アラブ首長国連邦が含まれた。

 一方、インターネットの使用自体がかなり厳しく制限されている「インターネットの敵」には北朝鮮をはじめ、サウジアラビア、ミャンマー、中国、キューバ、エジプト、イラン、ウズベキスタン、シリア、チュニジア、トルクメニスタン、ベトナムの12カ国が選ばれた。RSFは報告書で、全世界のインターネット関連拘禁者120人のうち72人を占める中国を、「世界最大のインターネットユーザー監獄」と非難した。

キム・シンヨン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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