「新交通システムの展示場」と化した韓国(上)
竜仁はカナダ製、議政府はドイツ製、大邱は日本製の車両
効率性などは二の次、外国の「先進的な技術」を競って導入
維持補修費が韓国製車両よりも増大
韓国の地方自治体が今、先を争って新交通システムを導入しようとしているが、その運行方式や車両のメーカーが自治体によって違うため、「予算の無駄遣い」などといった論議が今後巻き起こる可能性が高い、という指摘が出ている。
国土海洋部などが12日に発表したところによると、現在建設中の新交通システムの路線のうち、車両の選定まで終えているのは8路線で、構想や計画段階の路線まで含めると、少なくとも30路線を超えるという。
車両の選定を終えた8路線の事業費は8兆ウォン(約6400億円)に上るが、事業の内容を見ると、導入する運行方式や車両のメーカーは自治体ごとに違う。今年7月、韓国で初めて開業する竜仁軽電鉄(京畿道竜仁市)は、カナダ・ボンバルディア社の鉄輪式リニアモーターカー(動力にリニアモーターを使い、通常のレールと車輪によって走行する)を導入し、また、来年4月に開業予定の釜山-金海軽電鉄は、現代ロテムと三菱重工業が製造した通常の鉄輪式の車両を採用する。一方、京畿道議政府市の新交通システムは、ドイツ・シーメンス社のゴムタイヤ車両を導入する。
大邱都市鉄道3号線は韓国初のモノレールで、日立製作所の車両を導入する。京畿道光明市の新交通システムは三菱重工業、釜山都市鉄道4号線はウジン産電社のゴムタイヤ式車両をそれぞれ採用する。一方、ソウル市江北区牛耳洞と東大門区新設洞を結ぶ路線と、仁川メトロ2号線は、現代ロテムによる通常の鉄輪式の車両を採用することになった。
このほか、蔚山市や京畿道城南市では、路面電車型のライトレール(LRT)の導入を検討している。また、京畿道水原市・金浦市・坡州市、忠清南道天安市、慶尚南道馬山市・昌原市・鎮海市などで計画中の路線や、ソウル市の7路線も、運行方式や車両のメーカーは自治体ごとに決めることになるため、多くのメーカーによる車両、さまざまな運行方式の路線が併存することになる可能性が高い。このように、自治体ごとに違う運行方式、車両メーカーを選ぶことにより、「韓国が新交通システムの展示場になる」という声も聞かれる。
- 「新交通システムの展示場」と化した韓国(下) 2010/03/13 16:51:25
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