民間交通インフラ事業、年間300億円の赤字補てん(上)

 民間事業として推進された道路や鉄道など交通インフラ事業の赤字が解消せず、赤字補てんに投入された国民の税金(国土海洋部の予算ベース)が昨年は7事業、3830億ウォン(約303億円)に達したことが分かった。

 これは本紙が国土海洋部、企画財政部などから入手した資料を基に、民間事業に対する「最小運営収入保証金(MRG)」として政府が支給した金額を割り出したもので、05年が3事業、1051億ウォン(約83億円)、08年が6事業、3621億ウォン(約286億円)と年々増え続けていた。補てん額は過去4年間で3.6倍に増えたことになる。

 それでも昨年は、韓国鉄道公社(KORAIL)が多額の赤字を抱える仁川空港鉄道を買収し、協約変更で最低運営収入保証比率を従来の90%から65%に引き下げ、補てん額が約400億ウォン(約32億円)節約された。

 これまでに支払われた同補償金の累計は1兆6641億ウォン(約1300億円)に膨らんだ。当初政府が道路・鉄道の需要予測を誤り、民間事業者と手厚い条件で保証契約を結んだ結果、国民による巨額の負担として跳ね返ってきた格好だ。

 事業別に見ると、仁川空港高速道路には2001年からの9年間で7254億ウォン(約574億円)が支払われ、補償額が最も多かった。以下、▲仁川空港鉄道3883億ウォン(約307億円)▲天安論山高速道路2996億ウォン(約237億円)▲大邱釜山高速道路の1772億ウォン(約140億円)-の順だった。ソウル竜仁高速道路、ソウル春川高速道路、仁川大橋など、昨年開通し、今年から補てん対象となる民間事業も数多い。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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