女子の大学進学率が男子を上回る(下)

全体進学率20年ぶりにダウン

 大成学力開発研究所のイ・ヨンドク所長は、「主要大学の入学定員は減る傾向にある一方で、受験生は増加したため、志望大学に入ることができずに浪人することを選ぶ受験生が増えた。10年度には受験生がさらに増えるため、こうした現象はしばらく続くだろう」と話す。教育科学技術部によると、高校卒業生の数は09年度の58万8839人から14年度には64万人へと大幅に増加するが、15年度以降は減少に転じるという。

 深刻な就職難が続いていることから、大学進学に対する受験生たちの認識も変わってきている、という見方もある。全国進学指導協議会のチョ・ヒョワン代表(ソウル恩光女子高校教諭)は、「かつては『いい仕事に就くためには大学に行かなければならない』という意識が強かったが、最近の進学指導では『大学を出ても就職できないのに、どうしても進学しなければならないのか』『うまく就職できる道を探してみる』という高3生が増えている」と語った。

 教育科学技術部のイ・デヨン広報担当官は、「とりあえず大学に進学しようという高3生は減ってきている。こうした影響で、定員に満たない大学も増えており、政府は経営の成り立たない大学の統廃合を誘導する方針だ」と話した。

 一部では、米国に端を発する金融危機による経済難で大学進学率が低下したという声もある。だが、成均館大学のヤン・ジョンホ教授は、「進学率が1.9ポイント下がったからといって、全般的な社会現象だと解釈するのは難しい」と話している。

 韓国の大学進学率は世界でもトップレベルだ。経済協力開発機構(OECD)が昨年発表した「2009年教育指標」によると、韓国の高校生の4年制大学への進学率は61%で、ドイツ(34%)や日本(46%)よりも高い。

 その一方で、「2009年韓国の社会指標」では、女子学生の大学進学率(82.4%)が男子学生(81.6%)を初めて上回ったことも分かった。女子学生の大学進学率は86年には32.6%で、男子学生の39.7%を7.1ポイント下回っていた。

キム・ヨンジュ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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